■ 金利上昇とマンション価格 |
●金利上昇とマンション価格
金利と不動産価格の関係を考えておきましょう。次に訪れる金利上昇は土地神話崩壊後初めて経験する金利上昇となります。
●ローン金利が2%から4%なら
自己資金無しで住宅ローンでAマンションを買います。100%全額を住宅ローンに頼ります。
3000万円の物件で金利2%期間30年ローンだと年間返済額は133万円です。返済額が年収の25%だとすればこの物件を買うサラリーマンの年収は532万円です。532万円の25%がローン年間返済額133万円になります。
ここでは「年収532万円の人だけがAマンションを買う。100%全額ローン。」と仮定します。
金利が2%上昇して4%になったとしましょう。年収532万円の人はいくらならこの物件が買えるでしょうか。
年収の25%の133万円で返済できる金利4%の住宅ローンは2322万円です。つまり年収532万円の人はこの金額でないとAマンションは買えないのです。
つまり物件価格は3000万円から2322万円へと約2割値下がりすることになります。
金利2%を前提として、Aマンションのターゲットが年収532万円のサラリーマンだとすればその新築マンションは「ローン返済可能額還元価格」の3000万円となります。
ところが金利が4%となってしまうと、年収532万円のサラリーマンの「ローン返済可能額還元価格」は2322万円に下落するのです。つまりターゲットが同じであるのなら物件価格は2割下落することなのです。中古流通価格も考え方は同じです。
●金利上昇しても給料上昇なら
金利上昇は普通ならば好景気のはずです。年収532万円のサラリーマンが好景気を背景に皆年収3割アップで年収687万円になれば、その25%相当の返済能力も3割アップしています。この年収の25%は172万円となり、これは3000万円4%30年のローンの年返済額となります。
この仮定では金利2%アップなら物件価格は2割下落し、それでもサラリーマン年収が3割アップすれば物件価格は変らないということになります。
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