不動産はストックからフローへ 




今年のテーマは「フロー」…不動産はストックからフローへ  



バードレポート第286号2000年1月3日

バブルの崩壊開始が始まって10年となりました。

この間、不良債権処理のために様々な方法が模索されました。そして不動産をめぐる制度や仕組みの変化にも増して私たちが不動産を見る目も変わりました。

「土地は有利な財産」という言葉がかつての私たちの頭には擦り込まれていました。土地という財産は土地神話上に成り立った特殊な財産でした。

しかし土地神話の呪縛から解き放たれた土地は、値上がりも値下がりもある、普通の財産になったようです。

これらがあいまって不動産は「ストックからフローへ」という流れにのったようです。

未来永劫にわたり所有し続け決して他人の手に渡さないという思い込みは今やほとんど消えたかのようです。今では不動産は他の財産と同様に普通の財産になったのですから、不動産から他の財産に組替えることに対しての抵抗感も薄れています。

更には積極的に不動産を流動化させる動きも目立ちます。

不動産のストックとしての価値をフローの家賃収入に置き換えたり、また固定化された不動産ストックそのものが流動性をもたされフローとして転々流通を始めています。

「定期借家制度」が始動。


これまでの借家制度では「一度貸したら戻らなくなる」と言われていました。単身者向けのワンルーム等はともかくも、ファミリー向けに自宅を貸すには余程の覚悟が必要でした。また、同じ理由からファミリー層向けの大規模で良質な賃貸住宅供給が大きなビジネスとしては育ちませんでした。

しかし制度が変わります。「貸しても必ず戻る」と分かれば安心して貸せます。貸すのに勇気が必要だったストックを受取家賃というフローに置き換えることが可能になります。

「不動産証券化」が進展。


大企業が自社ビルを証券化するとのニュースもあたりまえとなり、今や誰も驚かない状況になりつつあります。

大企業は不動産を所有しない方向になってきています。その不動産の行き先が証券化です。

一方で確定拠出型年金制度は多少期待はずれでしたが、それでも一般の投資資金が低金利下で投資先を探しています。


不動産ファンドの本命といえる不動産投資信託の証券投資法人制度が今年は本格化します。いくつものファンドが証券取引所に上場されるでしょう。

証券会社の窓口で、いや、インターネット上の証券会社の画面でファンドを一口だけでも購入できるのです。値上がりすれば、翌日に売却も可能でしょう。

「時価主義」が定着。


国際会計基準の見直しが進んでいます。貸ビル等の長期所有不動産までも時価評価が義務付けられそうです。値下がり値上がり損益の損益計算書計上までは義務でなくとも、時価を財務諸表に注記となりそうです。

膨大な時価の不動産を所有しながら僅かな利益しかあげられない会社や、多額の含み損を膨大に抱えた会社にとって不動産時価の開示は恐怖です。

経営者は不動産という高リスク資産は保有しないことになり、手放すことになります。そうして優良不動産が市場に流れます。

「新倒産法制」が整備。


新しい破産手続きを定めた「民事再生法」や、債権者債務者の関係を調整する「特定調停法」が昨年暮に成立しました。

バブル処理が進まなかった不動産事案がこれら新制度により急進に最終処理されることが予想されます。

これも値下がりして固まってしまったストックを解きほぐし流動化させる大きなポイントとなりそうです。どう運用されるのか目を離せない制度です。

  

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