確定拠出型年金日本版401k    




「確定拠出型年金・日本版401k」小さく生まれる。大きく育つか?  



バードレポート第288号2000年1月17日

ニューヨークのタイムズスクエアにモルガンスタンレー証券本社があります。どでかい電光掲示株価ボードがあり、田舎からの観光客たちが、観光そっちのけでボードに見入っています。

日本にすれば、銀座4丁目に野村証券本店がありそのボードを皆が見つめるという図でしょう。

ある人がその理由を「401k」だと教えてくれました。

アメリカでは多くの人が401kという年金制度を使って資産形成をしています。自分の年金積立資産をどう運用するかを自分で決めます。それは株が上がれば自分の年金積立資産も増えることを意味します。株が値上がりすれば株価ボードを見るのが楽しくて仕方ないはずです。401kによる資金流入がアメリカの株高原因のひとつでもあるようです。ちなみに401kは転職しても年金資産を転職先に移せます。

確定拠出型年金・日本版401k


これまでの日本の年金制度は、確定給付型年金でした。掛金を払えば、約束された利回りで運用され、一定の年金が約束(つまり確定給付)されます。

約束された利回りとは4%とか5%でした。企業年金ならその企業の年金制度がこの利回りを約束しなくてはいけません。そして現実にはこの低金利下で約束利回りで運用できずに差額を企業が負担せざるをえません。各企業はたまりません。

そこで日本版401kと呼ばれる確定拠出型年金の登場です。

これは定められた掛金(確定拠出)を払い込むが、利回りも年金額も確定しないというものです。つまり運用次第で年金積立資産が変額するのです。更にその運用は選択肢の中から掛金を払い込む本人が決めます。
当然株価ボードが気になるのです。

こうすることで、企業は余分な負担の心配がなくなり、また株式市場には資金が流入します。

税制改正で概要が明らかに


2000年度税制改正大綱でその制度概要が明らかになりました。

企業年金制度を実施している企業は、労使合意により、それまでの年金積立資産について確定拠出型年金に移管できます。

これは負担に苦しむ企業サイドの要望をかなり満たします。


次は株式市場サイドの要望です。この要望は個人から毎月多額の掛金を拠出してもらいその資金が株式市場に流入させることです。そのためには掛金を社会保険料同様に所得控除として所得税住民税の課税対象からはずしてもらうことが必要です。

「掛金を払えばその分には税金がかからないから、皆さん掛金を払いましょう。そしてそのお金を株式市場に回しましょう。」…となります。これに対しては極めて渋い回答でした。

大企業(一定の企業年金制度あり)のサラリーマンの場合には、この年金制度に対して会社が従業員一人あたり月18000円まで負担できます。しかし従業員の個人拠出は認められません。株式市場サイドの一番のねらいはここだったのですが、わずかな金額で、見事な肩透かしです。

自営業者については月68000円の限度額が認められました。年間約82万円です。この金額について所得控除の対象として所得税課税の対象からはずすことができました。

ただし国民年金基金加入者はこの金額から基金掛金を控除します。税負担に悩む医師等の高所得自営業者は既にこの年金基金に限度額加入しています。この基金掛金限度額は月68000円。新制度限度額と同じで、控除すれば残りゼロです。つまり基金限度額加入者に新規の枠はないのです。これも期待倒れです。

不動産だって期待


この資金はいずれ不動産マーケットにも入ってきます。

現物不動産に直の流入は当面はないでしょう。しかし、不動産投資信託(証券投資法人)の証券取引所上場が決まっています。ここへの新年金制度から資金流入が期待できます。この流入資金は現物不動産の市場にいずれ巡ってくることになるでしょう。

大きく育て、日本版401k。


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