不動産売却を会社分割で




不動産売却を「会社分割制度」を使って行う方法   



バードレポート第297号2000年3月27日

会社分割についての、商法・会計・税務



▼改正商法について
以下の各項目をクリックしてください。


▼その後の税制改正(不動産M&Aについて)


▼その後の法解釈・会計・税制(会社分割について)
2001年2月2日加筆


財産としての不動産所有は個人所有がいいか法人所有がいいか、悩ましい問題です。

持ち続けるときは法人所有もいいでしょうが、個人にお金が必要なときに不動産が法人所有になっていると面倒が生じます。

法人所有の不動産売却


株主個人にお金が必要であっても、土地売却でお金が入るのは法人です。図の「もともとの会社・現況」でD不動産を売却をすると、お金は会社に入り譲渡益に法人税がかかります。株主又取締役個人にお金が必要なら報酬・退職金・貸付金・配当等の形式でお金を法人から個人にぐるりと回すことになり、その時の課税もあります。特に取締役ではない株主に多額のお金を回すのは苦労します。

不動産を会社ごと売却する方法もありますが、他に不動産や事業があるのでD不動産だけの会社売却はできません。

会社分割での不動産売却


3月10日に「会社分割」商法改正案が国会提出されました。未定ですが早ければ年内施行です。

会社分割は企業の再編成を促進させるための制度です。しかし商法に規定されればどの会社でも適用できることになり、会社分割により様々なことが可能となりそうです。

会社分割には幾つかのタイプがありますが、図は、もともとの会社の一部であるD不動産だけを新会社に分割し、新会社の株式をもともとの会社の株主甲乙に割り当てるタイプです。

そしてこの会社分割後に株主甲乙は新会社をそっくり会社ごと売却することができます。

D不動産以外の不動産や事業はそのままもとの会社に残り、かつ株式売却代金は個人株主に直に入金しますので、お金をぐるりと回す必要もありません。



更に可能なことは


新会社売却時に

株式交換制度(バードレポート291号)を適用するのと同様の効果が生じる「吸収分割」制度も新設されます。

土地売買でなく会社売買なので登録免許税も不動産取得税もかかりません。

新会社はD不動産だけを持つ会社です。証券化された不動産ともいえます。不動産証券化のためのSPC法による特定目的会社とは違いますが、似たようなものが出来上がります。この新会社のような形式による投資物件も成立しそうです。

新会社には財産を移すだけでなく借金負担をさせることも可能のようです。もちろん債権者との調整は必要ですが。

D不動産が時価10億円として、新会社にはD不動産10億円と、もとの会社の借入金▲9億円を負担させ、差額プラス1億円で新会社を会社分割をするのです。

すると株主はこの新会社は1億円で売ることになるでしょう。

もとの会社は不動産売却益への課税を受けずに借金返済ができ、株式売却益は1億円だけへの課税で済んでしまうのか?・・・残念ながら制度運用の詳細は不明だし税制も未定ですが、大きな可能性が残っています。

大規模不動産の資産マネージメントや相続対策には商法等会社法制や不動産証券化法制への対応が必須の時代がやってきたようです。

兄弟喧嘩解消会社分割はなし


今回の改正案で残念なことは

「兄弟喧嘩解消のための会社分割」(バードレポート253号)が明確に盛込まれなかったことです。

図でいえば、会社分割後のもとの会社の株主を甲だけにし新会社の株主を乙だけにすることの可否が明確でないのです。



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