役員社宅家賃




狭い・広い・豪華で違う役員社宅の家賃。どう決める?



バードレポート第313号2000年7月24日

ソフトバンクの孫さんが東京国税局の税務調査を受け「関連会社から借りていた自宅不動産の家賃を支払っておらず、実質的に報酬にあたる」などとして、3年間で約9000万円の申告漏れが指摘されました。(日本経済新聞2000.7.21夕)

孫さんのようなオーナー社長ばかりでなく、スポーツ紙の「芸能人豪邸購入」ニュースも実は会社名義のことが多いようです。

会社として社長自宅を購入して、社長が役員社宅として会社から借りることになります。

(1)減価償却費が会社の経費になる。(2)借入金利が会社の経費になる。(3)相場より安く借りることで所得税が少なくなる。このメリットが社宅にはあります。

(3)はどういうことでしょうか。

役員社宅として40万円で借りている自宅があります。実際の会社の負担は100万円としましょう。個人で負担するならあと60万円の負担が必要です。手取りで60万円増やすためにはその分の所得税も増えるからです。

ちなみに相場家賃10万円の社宅を月額1万円の社宅賃料で借りている一般サラリーマンもこの(3)のメリットを得ています。

役員社宅の賃料算定基準


国税庁は基準を定めています。孫さんはこの基準の賃料を払わなかったので、その分が役員報酬として追徴課税されたのではないでしょうか。

税務上での役員社宅は3種類に分類され、それぞれでの社宅賃料算定方法が違います。

(1)狭い役員社宅

(2)広い役員社宅

(3)豪華な役員社宅


木造なら建物132平方メートル・鉄筋なら99平方メートル(共用部分を含んで)以下なら(1)該当です。この場合は次の3つの合計が月額賃料です。

(a)建物固資税課税標準×0.2%

(b)土地固資税課税標準×0.22%

(c)建物坪当たり12円

建物132平方メートル1000万円・土地1000万円(東京都区部の一般的な戸建住宅のイメージ)ならば(a)(b)(c)合計で4万円強です。なお借上社宅でも同じ計算によります。

なお土地は固定資産税評価額から住宅用軽減として6分の1等への減額をした後の金額が固定資産税課税標準額になります。

広い役員社宅になると


面積が(1)を越えると(2)になり、次の2つの合計になります。

(a)建物固資税課税標準×1%

(b)土地固資税課税標準×0.5%


(a)の1%は木造等の場合で、鉄筋等ならば0.833%になります。

建物2000万円・土地1000万円ならば(a)(b)合計で月25万円です。

借上社宅の場合には更に会社支払賃料の50%以上でなくてはいけません。この社宅を会社が60万円で借りているのならば(a)(b)合計額が25万円であっても30万円にする必要があります。

豪華な役員社宅とは何ぞや



また豪華な(3)となると、世間相場の家賃賃料となります。世間相場は、寿司屋の「時価」と同じで、(1)や(2)のような明確な算定基準はありません。


テレビニュースでの孫さんの邸宅は確かに豪華で、これに該当したのではないでしょうか。

建物が240平方メートル超で総合勘案して一般住宅と違って豪華なものや、240平方メートル以下でもプールがあったり、茶室その他の個人的趣味を反映をしたものは「豪華」となります。実務上での「豪華」の判断は極めて微妙のようです。

昨年話題になった日本銀行の広くて豪華な「支店長社宅」は税務上においては「豪華」とはされませんでした。

「豪華」とされれば賃料は時価。孫さんの場合は3年で9000万円ですから単純に1ケ月の賃料を計算すると250万円です。

役員社宅は税務上では役員の「居住用不動産」ではなく、会社所有「事業用不動産」です。だから「居住用財産売却時の3000万円控除」や「購入時の住宅ローン控除」等はもちろん使えません。

従業員社宅の家賃は半額


役員ではなく、従業員の場合には面積にかかわらず、上記の(1)の家賃の半額以上の社宅賃料とすれば問題ありません。複雑なので詳細は税理士さんへ。

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