既存宅地制度が廃止




都市計画法改正で市街化調整区域の既存宅地制度が廃止



バードレポート第327号2000年11月13日

都市計画法・建築基準法が改正され2001年春施行です。

既存宅地制度が廃止になる


市街化調整区域での建築物の建築は、例外を除いて、認められていません。

しかし通称「既存宅地」と呼ばれる宅地は、この例外に含まれ、市街化調整区域内でも許可なしで建築が可能です。

「既存宅地」とは都市計画法ができた約30年前から宅地でありかつ既に近隣には建築物が多く建ち並んでいて集落を構成している地域の宅地です。法的には次の(1)(2)を満たしたものです。

(1)市街化区域に隣接又は近接し、市街化区域と一体的な日常生活圏を構成しする地域でおおむね50以上の建築物が連たんしている地域内にあること。

(2)市街化調整区域に関する都市計画が決定された際、または市街化調整区域に指定された際に、すでに宅地であつた土地であって、その旨の都道府県知事の確認を受けたものであること。

さて都市計画法が改正され、この既存宅地制度が廃止されます。つまり「市街化調整区域内で許可なしで建築できる」という既得権がなくなり、「許可がない限りは建築ができなくなる」ということになります。

改正後は次の(1)(2)を満たした場合に建築の許可を受けることができるようになります。

(1)市街化区域に隣接又は近接し、市街化区域と一体的な日常生活圏を構成しする地域でおおむね50以上の建築物が連たんしている地域内であること。

(2)(1)(1)に該当する地域のうちで、県指定の区域内であり、環境保全上支障ない建築物であること。

ずっと「昔」から宅地であれば市街化調整区域内で自由に建物を建てられました。しかしこれからはその宅地の「昔」の状況は問われなくなります。一方で県が指定する地域(集落)内に限定されることとなり、建物を建築するにあたりどんな建物とするかは役所の意向で制約されることになります。

既存宅地の経過措置


経過措置が設けられます。既存宅地であることの確認を受けた土地は改正法施行から5年間(法施行時に既存宅地確認申請中のものは確認の日から5年間)については、自己の居住又は業務を行うことを目的とする建築物については従前同様に建築が可能です。ただし自己の居住又は業務用以外の建築物は対象となりません。

「これから5年のうちに何らかの建築計画のある既存宅地については、今のうちに、とりあえず、宅地確認をしましょう。」ということになります。

建べい率の緩和


前面道路の裏側(つまり前面道路側から入って一番奥となる隣地境界線側)をセットバックすれば、建ぺい率の緩和を個別に許可できる制度ができます。

道路からのセットバックでなく裏の境界線からのセットバックであり、そのセットバック基準が設けられる区域が対象です。

時間はかかっても近隣全てがセットバックすれば最終的に通路状の空地が敷地の背面にできることになり、採光通風が確保でき延焼防止にも役立ちます。

容積率飛ばしの特例


「特例容積率適用区域」の指定を受けた商業地では、容積率の飛ばしが可能になります。1999年5月の改正で「連担建築物設計制度」で既存建物の余剰容積率を隣地に移し変えることが可能となりましたが、今改正で隣地ばかりでなくブロックをこえ道路をまたいで余剰容積率を飛ばすことが可能になります。

「容積率売買制度」そのものではありませんが都市計画法は金銭の授受は関知しませんので余剰容積率に勝手に対価をつければ「容積率売買」となります。

法案検討段階では札幌時計台のような歴史的建築物の余剰容積率の移転をイメージしていたようですが、法律そのものではそのような限定はありません。

どのように運用されるのか注目されます。バードレポート2000年4月3日号を参考下さい。

(ご参考)…「容積率飛ばし」による容積率売買が日本でも可能になる

第298号2000年4月3日



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