税制不適格な会社分割




兄弟喧嘩解消は税制不適格…大企業のための会社分割税制



バードレポート第341号2001年2月26日

会社分割が4月から可能になります。ただし期待されていた「兄弟喧嘩解消のための会社分割」は、商法上は可能ですが、税法では厳しい課税となります。

それでも親が元気なうちの「将来の兄弟喧嘩解消のための会社分割」は可能になります。


会社分割の二つのタイプ


按分(あんぶん)型会社分割とは会社を分割しても、二つの会社がそれぞれこれまでの株主構成の通りになるものです。

一方で非按分型とは株主構成が変わるものです。図右の兄弟喧嘩解消型が典型です。創業社長が亡くなり長男と次男とが仲良く会社継いだものの、年月の経過で仲が悪くなり会社を二つに分割したいというケースです。

これまでの商法には「結婚」つまり「合併」の定めはあるものの、「離婚」つまり「会社分割」の定めはありませんでした。そのために家庭内離婚が続出しています。

多くの中小企業、特に多額の財産をもつ中小企業に争いが生じることになったのです。中小企業が求める「会社分割」はこの非按分型の会社分割なのです。

改正商法においては非按分型についての明文規定はなく、「非按分型はダメなのか」とも思われましたが、「関係者が反対しなければ」、非按分型も可能との解釈に落ち着きました。

改正税法は経団連と財務省とが協議して方向付けしたもののようです。国際競争力強化を目的としての企業グループ再編と共同事業支援のための税制です。まさに大企業による大企業のための税制です。決して中小企業のための配慮ではありません。だから大企業の求めるような会社分割は一定要件で会社や株主に対して非課税になります。

しかし中小企業の事情など全く考えていませんから、非按分型会社分割には非課税の余地がなく厳しい税制となりました。

非按分型への課税


税務では会社分割を次のように考えます。まず、もとの会社から新会社を切り離し、新会社に営業や財産を売却すると考えるのです。不動産なら時価で新会社へ売却したと考えますから、もとの会社には売却益への法人税課税が生じてしまいます。

新会社の株主は、もとの会社の株式がなくなることで、その代わりに新会社の株式の交付を受け、この際に課税が生じます。

土地等含み益の多い会社では、新会社株式の交付について旧株式からの「配当」のようなものとみなされて課税対象となるのが普通です。個人株主なら配当所得として所得税が課税されます。

会社も株主も課税されるのです。多額の課税ともなれば、商法上は「非按分型」が可能だといわれても、実際には不可能です。

もちろん課税を受ける前提での様々なプランニングは可能です。また含み益がなければ対応はそれほど苦労しません。

創業者が元気なうちの分割


兄弟喧嘩になる前、すなわち創業者(兄弟の親)が元気で、親が全ての株式を持っているうちに会社分割をしておきましょう。

株主が親一人だけなら会社分割での課税問題をクリアできる可能性が高いはずです。

そして親が亡くなったときに、一つの会社は長男が相続し、もう一つの会社を次男が相続する仕組みをつくればいいのです。


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