消費者契約法




消費者契約法が4月施行…説明に問題あれば契約取り消し



バードレポート第342号2001年3月5日

2001年4月消費者契約法施行


「眺望日当たり良好、との説明を信じ中古マンションを購入。しかし半年後には隣接地に建物ができ眺望日照がなくなる。業者は隣接地への建設計画を知っていたが説明をしなかった。」

事業者と消費者との契約について、このような場合には、すなわち《不利益な事実の不告知》により誤認して契約した場合には消費者は契約を取り消すことができるようになります。

「崖はあるが擁壁設置不要との説明を信じたが実は必要だった」《不実の告知》、「3年で確実に2倍になる」《断定的判断の提供》の場合も同様です。

消費者とは?事業者とは?


消費者契約法は事業者と消費者との契約に限り適用されます。

ここでの消費者とは個人(事業として、あるいは事業のために契約するものを除く)に限定されています。一方で事業者は幅広くなっています。法人は法人というだけで事業者です。宅建取引業者は法人個人問わず事業者です。事業とは一定の目的をもっての反復継続継続行為とされますからアパート経営の個人の大家さんも事業者です。

消費者と事業者との契約、例えば売買契約・賃貸借契約・媒介契約等の契約はこの消費者契約法の対象となります。そして上記のような(1)不実の告知(2)断定的判断の提供(3)不利益事実の不告知といった場合は消費者は契約を取り消すことができます。

ちなみに個人間の売買契約なら両者とも事業者ではありませんのでこの法律の対象ではなく、この法律での取り消しはできません。しかしその売買契約についての消費者と宅建業者との媒介契約は対象となります。

また売買当事者の事業者に落ち度がなくとも、その事業者から媒介を受けた宅建業者が「不実の告知」をすれば、消費者はその事業者との売買契約の取り消しをすることができます。

微妙な境い目


「居住環境に優れた立地」・・・「優れた」は主観的評価なので事実として正否を判断できず不実の告知にはあたりません。

「雨漏りしませんとの説明での請負契約」・・・住宅の性能は断定的判断の提供にはあたりません。ただし請負契約ではなく既存住宅の売買契約なら不実の告知になることもあります。

「必ず値上がりし儲かる」・・・断定的な判断の提供となります。「評論家の○○氏は値上がりすると言っている」は事実の提供だから断定的判断の提供にはあたりません。

なんとも微妙な境い目です。

「詐欺」との違い


民法では詐欺の場合に取り消しが認められます。それは虚偽の内容を告知することで騙しかつその結果として契約させようという故意が要件となりその故意を立証しなくてはいけません。

しかし、消費者契約法によれば内容が虚偽等であることを立証すればよく故意であることを立証する必要はありません。

それでも立証責任は消費者側に残ります。「言った・言わない」に対する立証を消費者がするのはなかなか大変でしょう。

不動産業では宅建業法の重要事項説明の考え方が浸透していますので、今までの通り確実に仕事を進めればいいのですが、重要事項説明でのミスが「不実の告知」となり契約取り消しという命取りにもなります。

その他にも消費者利益の保護


「帰らせてくれないので」あるいは「帰ってくれないので」、「やむをえず契約した」のならそれだけで取り消し対象となりますので、契約の詰めは慎重に。

「消費者への過度な違約金は無効」との定めがあり、明渡遅延時には家賃の何倍もの損害金との賃貸借契約等は要注意です。

「消費者利益を一方的に害するものは無効」との定めもあり、アパート賃貸借での、退去時原状回復義務で借主負担が多過ぎるもの等は、その部分が無効ともなりえます。

定期借地定期借家の扱いや説明は注意が必要となるでしょう。


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