保証人のサイン検証




保証人サインが本人のサインでない時…債務者側はどうする



バードレポート2001年4月16日 第348号

連帯保証は有効か?


保証人欄にサインと印鑑があったとしても、それが本当に本人の「サイン」であり、保証するつもりで押印した「印鑑」なのかは分りません。

「大阪市の資産家の長男が旧住専から受けた融資を連帯保証したとして、整理回収機構が長男の家族らに約30億円の支払いを求めた訴訟で大阪高裁は整理回収機構の請求を棄却した。

判決によると、長男は1988年から91年にかけ、家族らを連帯保証人にして旧住専の日本住宅金融から計約30億円の融資を受け、株の仕手筋に貸し付けるなどし、融資全額を焦げ付かせた。

整理回収機構は「家族らは実印を預けるなど長男に財産の管理を任せており、連帯保証は有効」として家族らに30億円の支払いを請求。家族らは「長男に連帯保証を含む包括的な権限を与えたわけではない」と主張していた。」(日経2001.4.14)

保証意思の確認は何をする


現在では保証意思の確認作業はかなりキッチリされているようです。あるノンバンクでは、カメラを持参し保証人と融資担当者とが並んで写真をとり、それを契約書と一緒に保管するということまでやっています。

ある金融機関の貸出手続マニュアルには(1)目前で必ず自署押印を求める(2)それが出来なければ、直接保証人を訪問し確認するか(3)確認状を「親展」で送って返信を受け、更に電話で再確認をとる。…とあります。

しかしバブル期はその辺が随分とテキトウでした。融資ノルマに追われた金融マンがすべて厳格な手続をしたとは到底思えませんし、筆跡が違うということも現実にかなりあるようです。

私のサインではありません。


サインが偽物ならば、債権者と戦えます。

「何月何日の何時頃に自宅に伺い保証人のサインをいただきました。」に対して「その日は勤務先に終日いましたからサインをできるはずはありません。」と出勤簿を証拠にしてのアリバイ主張型。

「本人は寝たきりでサインなんかできるはずはない。」と医師を証人にしての捏造主張型。

「そこまで言うのなら、本人のサインかどうかを鑑定をしましょうか」との筆跡鑑定型。

「この印鑑は勝手に押されたものです。」との印鑑盗用型。

推測するに、冒頭の裁判では、債務者側は「長男に印鑑の保管を委ねてはいたが、連帯保証することまでは委ねていない」と長男による委託印鑑悪用を主張し、債権者側は「長男に何らかの代理権があった」と主張したのではないでしょうか。

昔の裁判官は「大手金融機関が悪いことをするはずない」との先入観をもっていましたが、今はそうでもないようです。

この裁判でも一審では債権者の主張を認めましたが、それを高裁が取り消したのです。

追認を求められたときに


前述の貸出手続マニュアルには次のようにあります。

《取引先が信用不安の状態になったときなど、必要と認めた場合は、保証人に対し、保証意思の再確認を行う。

(注)保証意思の再確認の方法は、当該保証書の写しを2通作成し、うち1通を交付し、他の写しに「保証書の写し受領しました。この通り相違ありません。○年○月○日、署名、印」してもらうことが、保証人に対して親切でもあり、最もよい方法である。》

自分のサインでもなく保証意思がなかったにもかかわらず、この署名押印に応じると、保証人の立場を追認したことなり逃げようがなくなってしまいます。

金融機関のこの「親切な」求めに安易に応じてはいけません。しかし身内の借金であるなら、そうむげにも断れません。

一方で金融機関だって、ニセのサインだと気が付けば「しまった」と思っているはずです。

戦うのか・妥協案をさぐるのか・諦めるのか、思案のしどころになります。



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