不良債権買いの外資




不良債権を買った外資は恐ろしい借金取立屋に成長した



バードレポート2001年5月28日 第353号

「外資」は強烈になった


銀行から多額の借金を負って苦しんでいる不動産会社の社長が「銀行がうちへの貸付金を外資に売ってくれるといいんだけれどな」といっていました。少し前の話です。

日本独特の複雑な不動産事情のなかで、銀行相手にノラリクラリ交渉を続けていた手練手管の債務者にとってみれば、「外資なんてチョロイモノ」に見えたのです。

銀行が自分への債権を安く「外資」に売却してくれればその「外資」に多少の金をつかませその債権を買い取ります。そうすれば借金はすべてチャラになり不良債務の最終処理です。

たしかに「外資」は日本の債務者事情を理解できずにその程度の対応だったようです。

しかし今や「外資」に売られるのはとても恐いことになっています。彼らは学習しました。日本の債務者からはもっと回収できるぞと。恐ろしい債権取立屋に成長してしまったのです。

不良債権の値段


銀行は不良債権を「外資」に対してバルクで売ります。それは何百本もの不良債権をまとめて売ること、つまり「ひと山いくら」で売るのです。その中には回収が期待できるものと出来ないものが混じっています。

回収困難とされる債権、つまり無担保の不良債権や、有担保でも後順位担保であり回収が困難な不良債権は、バルクの場合には1本5000円とか1万円と計算して値決めされていたようです。

何百万円でも何億円でも一律5000円や1万円だったのです。いくら額面が大きくても回収できないはずのものは同じだからという理屈です。もっとも抵当権付のものは銀行の抵当権を買受人の抵当権に移すことを義務付けられるためにその費用が多額にもなります。

儲かるビジネスだった


回収を始めてみてこれが結構回収できることに気がついたのです。米国ではノンリコース(担保物以外からの返済は不要)で個人保証なしが原則で、かつ気楽に破産できるといいます。破産すれば本当に回収困難になりますが、日本はノンリコースではなく個人保証が前提ですし、破産だけは避けたいと思います。

これまでの銀行の回収が甘かったこともあり、「外資」がちょっと脅せば債務者はビビリます。以前のような多少の金額では済まなくなっています。

担保からでは回収困難と思われていた不良債権が担保以外からいい回収を生むのです。すべての外資というのではありませんが、今の「外資」は恐ろしい債権取立屋です。銀行のような情けやしがらみがなく容赦なしです。日本の債権回収プロや不動産プロも外資と一緒に動いています。彼らは日本の債務者の痛いところをよく知っています。


今や不良債権もバブルという話をききます。回収困難債権の値段は急騰といいます。それは儲かるビジネスだからでしょう。

ある日突然の内容証明


債務者側はたまりません。

いままでは銀行との間でノラリクラリ話を続けてきて「このままならなんとかなる」と思っていたところへ、ある日突然「外資」への債権譲渡を知らせる内容証明が送られてきます。こうして不安な日々が始まります。

不良債権の最終償却が銀行のノルマとなりそうです。これはこれまでのようなノラリクラリではダメだということです。

銀行にとって最終償却には3つの方法あります。

(1)民事再生や破産等の法的処理(2)ゼネコンに対して行ったような債権放棄(3)外資へ売却する等の債権譲渡

債務者からは法的処理はまず避けたい手法なので論外です。

債権者から債権放棄が一番望ましい結論です。しかし銀行にとっては債権放棄より債権譲渡が楽なのです。債権放棄をするのなら税務その他手続上で面倒かつリスクのあるステップを個別に踏まなくていけませんから。

「外資」に売られたらご用心。


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