証券化住宅ローン




証券化前提の住宅ローン…民間による長期間の固定金利



バードレポート2001年9月3日 第366号

日本の銀行はなかなか長期間固定金利ローンをだしてくれません。今のような低金利の時代に長期間固定金利での融資を増やそうものなら将来の金利上昇時に大きな逆ざやになってしまいます。だから固定金利でなく変動金利での融資をしたがるのは当然のことです。

それでも最近は固定金利のローンが目につくようになりました。流れがかわったのは証券化が進んだためのようです。

融資する金融機関がその融資をいつまでも自分の債権として保有しているのならば、金利変動のリスクを金融機関が負うことになります。しかし、固定金利で融資をしても、そのローン債権を証券化して投資家に売ってしまうのならば、将来の金利変動のリスクを負わなくて済みます。

ローン債権の証券化


商業用不動産担保融資のノンリコースローンについては外資系金融機関を中心に融資競争が繰り広げられています。

このノンリコースローンの融資競争では固定金利を提示されることが多いようです。

それは、その金融機関が預かった預金金利と貸し付けた融資金利の差額で儲けようとはしていないからです。

融資したローン債権をたくさん集めてそれをまとめて証券化してCMBS(商業用不動産ローン担保証券)を組成してそれを投資家に売ってしまうという一連の流れがその金融機関の仕事になっているのです。


固定金利で融資してもすぐに証券化して売却してしまいますのでその後に市中金利の変動はその金融機関に影響はないのです。だから固定金利でも金融機関に支障がでないのです。

住宅ローンが証券化されると


この証券化を前提とする融資の流れが住宅ローンにおいても始まっています。ちなみに米国では住宅ローンが証券化されるのは当然のこととなっています。商業用不動産ローンの証券化よりずっと昔から行われています。

ソフトバンク系列のグッドローン株式会社さんが30年固定2.95%(2001.8.28現在)の住宅ローンを行っています。個人に融資した住宅ローン債権は証券化して投資家に売ってしまいます。だから民間でも30年間金利固定の住宅ローンが組めることになるのです。


融資額は最大5000万円で物件価格の80%までで、第1順位の抵当権設定となっています。

第1順位の抵当権設定ということは住宅金融公庫を使わないということを意味します。住宅金融公庫はいつも第1順位だからです。住宅金融金庫のローンで不足する金額を民間金融機関から借りるというケースも多いようですが、この住宅ローンは自らが住宅金融公庫と取って代わる位置付けになっています。

また「保証料」は不要です。弁済不履行のリスクは証券化商品の投資家が負う証券化の仕組みが前提だからのようです。

今のところは首都圏での提携不動産会社による新築マンションに限っていますが、今後中古物件や借換え需要にも対応していくようです。

住宅金融公庫は固定金利で当初こそ2.6%(2001.8.28現在)ですが11年目から4%になります。

グッドローンさんはそのホームページで「総支払額で公庫よりお得!」「保証料無料!」「繰上返済手数料無料!」と宣伝しています。(www.goodloan.co.jp)

一般の民間銀行の住宅ローンでは期間は30年や35年であっても、固定金利適用は当初の最大10年間だけのことが多いようです。一部で当初の15年間ないし20年間までも固定金利としていますが、その場合の金利は4%代になっています。

それが証券化前提とする商品にすると30年固定2.95%が可能になるのです。証券化さえされれば1%代の利率でもその証券を購入する投資家がいますから。

今後の証券化の流れの中でこのような新しい住宅ローンも増えていくでしょう。


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