課税最低限と無借金経営




金融常識は正しいか…課税最低限の引き下げ・無借金経営の経営者



バードレポート 2002年2月25日 第389号

課税最低限引き下げは金持優遇?


課税最低限の引き下げが議論されています。収入の少ない人にも応分の税負担を迫ります。さて課税最低限引き下げで、税負担が重くなるのは誰でしょう。

「収入が少ない人」だと思われがちです。各所得控除の削減で課税最低限100万円が引き下げられ、これまで税金を払っていなかった人がちょうどこの100万円に対して課税を受けるようになったとしましょう。するとその100万円に対して15%の所得税住民税、つまり15万円が課税されることになります。

「収入の多い人」はどうなるでしょうか。課税総所得1800万円以上なら所得税住民税合計で税率50%が適用されています。

所得控除額が100万円引き下げられれば、こちらの課税対象も自動的に100万円増加します。すると100万円×50%、つまり50万円の税金が増加します。

課税最低限を引き下げて税額が増えるのは高所得者です。

課税最低限の引き下げと同時に税率の見直しがなされればこれは回避されますが。

無借金経営は優秀な経営者か?


無借金経営だから優良企業といわれます。さて「無借金」は投資家から見て本当に優良企業の要件なのでしょうか。

今は低金利で資金が調達できます。金利2%で借入をし事業を推進し、2%以上の事業利益が確保できれば、金利を越える利益は株主の利益になります。

つまり2%で資金調達をして10%の事業収益を確保できれば差額8%の利益がその企業に残り、その8%部分は言わば株主利益の増大となります。

つまり、少ない資本を元手に借入によるこのような効果を使えば、資本に対する利益率はより大きなものになり、多額の配当が可能になります。もしも無借金経営で同じ事業を推進したなら資本に対する利益率は借入を使った時より低くなります。

株主の視点に立てば、この理屈も考えずにただひたすら無借金経営へ邁進する公開企業の経営者は優秀な経営者ではありません。
経営安定目的や他の目的があれば話は別なのでしょうが。

なおこれは公開企業だけの議論です。非公開企業なら他人がとやかくいうことはありません。経営者も株主も納得して無借金経営を進めているのですから。

大企業は同族企業ではない?


親子や兄弟で会社を継ぐのは同族企業です。大企業でも創業者一族なら誰も不思議に思いません。トヨタの社長が豊田さんになっても、ホンダの社長が仮に本田さんになっても、財閥系なら三井さんや住友さんや安田さんといった創業者家系が特別な扱いをされてもいいでしょう。

日経新聞「私の履歴書」で安田火災会長が義弟を社長に選んだ経緯が堂々と書かれています。他の財閥系金融機関でも義弟が社長を継いだことがありました。創業者一族でなくサラリーマン一族が、です。李下に冠を正してしまい、サラリーマンによる同族企業となってしまった公開企業や財閥企業も随分あるのでは?。義弟なら苗字が違うので外部からは見えないだけです。

利子は預金者に払われるのか?


預金の利子は預金者に払われます。普通預金10万円で金利が0.02%ならば税引後年16円です。

しかし銀行は預金保険機構に預金残高の0.084%の84円をペイオフのための保険料として払います。銀行は合計0.104%104円を払い、内84円を預金保険機構に、16円を預金者に、残り4円は源泉税として納税します。

つまり銀行の支払額のほとんどは預金者以外に支払われているのです。預金保険機構の保険料は昭和46年の制度発足時は0.006%で、今は0.084%です。

サラリーマンには酷税だ?


年収1000万円のサラリーマンの給与所得控除は220万円。必要経費が220万円も認められているのと同じ。それに寮や社宅を安く借りるメリットは非課税。

まじめに申告し納税する自営業者から見れば、サラリーマン税制は優遇税制と見られます。


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