2003年度税制改正(2)




2003年度税制改正(2)…保証人の譲渡税非課税要件の明確化



バードレポート2002年12月23日 第429号

経済産業省と国土交通省とが各分野についての2003年度税制改正についての解説を公開しました。これにより与党の税制改正大綱には載らなかった幾つかの重要改正点が見えてきました。

保証人の譲渡税の非課税特例


「……経営が苦しくなった会社に対して、中小企業の社長等が自らの私財をなげうって、個人保証債務を履行し、再建を目指す場合や、廃業していくが今だ会社が解散していない場合にも、その私財譲渡益に対する所得税の非課税措置が図れるよう、運用基準を明確化する。」

譲渡所得の非課税特例に「保証債務を履行するための譲渡」があります。

主債務者が債務弁済できなくなったので保証人が不動産を売却してその債務弁済(保証債務履行)をし、主債務者から取戻し困難(求償権行使不能)であれば、譲渡税非課税となります。

この特例適用は多くの場合、主債務者が会社で保証人が代表者等という組み合わせです。個人資産を売却して会社の借金を保証人として返済する場合です。

会社を再建するために個人財産を売却した場合や、廃業するつもりだけれどもまだ会社が解散せずに残っている場合には、取戻し困難か否かの判断は微妙です。債務超過なら適用OKという国税内部の取り扱いはあるようですが明確でありません。経済産業省の資料では次のような状況であればOKだと通達等で明確にするとしています。

銀行その他債権者との兼合いで会社(主債務者)から取戻すのは困難でその権利を放棄せざるをえなく、その会社はそれでもなお債務超過の状況のまま。

銀行から見捨てられた企業経営者が、個人不動産売却で企業再生を目指す助けとなります。

中小企業への相続税減税


企業オーナー保有の自社株式への相続評価減制度があります。一定条件で自社株式評価について10%評価減(最大3000万円)できます。しかしこの評価減制度は実際にはあまりメリットがありません。それは「小規模宅地の評価減」という土地の評価減制度との選択適用だからです。土地の評価減を使うと自社株式の評価減が使えません。

経済産業省の資料では、選択適用だったものをダブル適用可能にするとのことです。


企業オーナーはこれまでに比べて相続税評価で最大3000万円の減額が可能になるのです。

また評価減制度の適用条件も緩やかにします。会社の株式総額(相続評価ベース)が10億円以下限定だったものが20億円以下になります。相続人の生計一親族だけで株式半数以上保有という条件が、6親等内親族で保有ならよくなります。別生計の後継者が多くの株式を持っていても使えるようになります。

不動産投資信託への配当課税


上場株式からの株式配当への課税が大きく変ります。金額が大きければこれまで最高税率50%の総合課税だったものが、10%源泉徴収で課税完結になります。税制改正大綱上では上場不動産投資信託の利益配当への扱いが明確ではありません。

国土交通省の資料には上場不動産投資信託も上場株式と同じ取り扱いとなるとあります。

「1400兆円にのぼる個人金融資産を不動産市場に一層呼び込むため、Jリートについて、●個人配当課税の申告不要の上限撤廃●源泉徴収の税率を5年間10%(基本税率20%)、を始め、Jリートについて、株式とイコールフッティングをとった税制改革を行う。」

上場不動産投資信託は現物不動産投資に比べ、税務上圧倒的に有利な商品となります。
(バードレポート前号参照下さい。)

不動産投資信託と上場会社株式への投資の扱いが同じになることにより、貸ビル業その他不動産賃貸専業の上場会社の存在意義が問われることになります。

もしその上場会社が不動産投資信託であったなら、制度の仕組みから利益配当も多額となり、投資家メリットは膨大なのです。







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