ローン金利とマイホーム価格




長期金利急騰。ローン金利上昇なら不動産価格どうなる?



バードレポート2003年7月7日 第454号

短期国債金利はマイナス金利ともなりこれ以上下がる余地はありません。そして長期国債金利はまさに急騰しています。

金利と不動産価格の関係を考えておきましょう。次に訪れる金利上昇は土地神話崩壊後初めて経験する金利上昇となります。


ローン金利が2%から4%なら


自己資金無しで住宅ローンでAマンションを買います。100%全額を住宅ローンに頼ります。

3000万円の物件で金利2%期間30年ローンだと年間返済額は133万円です。返済額が年収の25%だとすればこの物件を買うサラリーマンの年収は532万円です。532万円の25%がローン年間返済額133万円になります。

ここでは「年収532万円の人だけがAマンションを買う。100%全額ローン。」と仮定します。

金利が2%上昇して4%になったとしましょう。年収532万円の人はいくらならこの物件が買えるでしょうか。

年収の25%の133万円で返済できる金利4%の住宅ローンは2322万円です。つまり年収532万円の人はこの金額でないとAマンションは買えないのです。

つまり物件価格は3000万円から2322万円へと約2割値下がりすることになります。

マンション価格・住宅価格

賃貸ビル等の収益不動産の価格は「収益還元価格」として、その収益から逆算して価格が決定されることが多いようです。

エンド向けの分譲マンション価格はどうでしょうか。ターゲットとするエンドユーザーが買える価格つまりローン返済できる金額が物件価格となるようです。「ローン返済可能額還元価格」とでもいうべき価格です。

金利2%を前提として、Aマンションのターゲットが年収532万円のサラリーマンだとすればその新築マンションは「ローン返済可能額還元価格」の3000万円となります。

ところが金利が4%となってしまうと、年収532万円のサラリーマンの「ローン返済可能額還元価格」は2322万円に下落するのです。つまりターゲットが同じであるのなら物件価格は2割下落することなのです。中古流通価格も考え方は同じです。

この仮定の上では住宅ローン金利が2%上昇すれば価格は2割下落するのです。


ちなみに現在2%の住宅金融公庫基準金利が4%だったのは95年です。金利は緩やかに下がり急に上がります。さてこれからどうなるのでしょうか。

金利上昇しても給料上昇なら


金利上昇は普通ならば好景気のはずです。年収532万円のサラリーマンが好景気を背景に皆年収3割アップで年収687万円になれば、その25%相当の返済能力も3割アップしています。この年収の25%は172万円となり、これは3000万円4%30年のローンの年返済額となります。

この仮定では金利2%アップなら物件価格は2割下落し、それでもサラリーマン年収が3割アップすれば物件価格は変らないということになります。

金利上昇しても家賃値上なら

賃貸ビル等の収益不動産は収益還元価格ですので単純です。

家賃収入500万円の賃貸ビルが期待利回り5%で流通すれば物件価格1億円です。金利が上昇すれば期待利回りも上昇し、期待利回りが10%に上昇すれば物件価格は5000万円に下落です。

しかし家賃を500万円から1000万円に値上げできれば期待利回りが10%になっても価格は1億円のままで値下がりなし。

金利上昇は物件値下がりとなり、物件価格を保つには家賃値上げが必要なのです。


デフレ時代は心地よい時代


力のない物件や会社にとって現在の穏やかなゼロ金利デフレ時代は心地よい時代なのかもしれません。淘汰が進むのは次の金利上昇そしてインフレの時代です。差別化ができて値上げする力がない限り、物件価格は値下がりし会社は淘汰されます。

「昔のゼロ金利デフレ時代はいい時代だった」と振り返る時が将来来るかもしれません。


金利が上がると、インフレになると、不動産は値上がりするか?ト 2002年1月14日 第383号





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