変額年金で絶対負けない株式投資




命賭け株式投資…変額年金で絶対負けない人生最後の大博打



2003年11月10日 第471号

変額年金の死亡保障


生命保険会社の変額年金が人気です。保険商品というより死亡保障付きの株式投資信託のような商品がほとんどです。

一方で変額年金は実績運用商品です。中途解約した場合には、実際の積立金残高だけが払い戻されるだけで(解約控除は別途あり)、元本保証はありません。

しかし被保険者死亡時には死亡保障として、払込保険料総額を死亡給付金の最低保証額とする商品が多いようです。


例えば払込保険料の総額が1000万円、運用に失敗しその時の積立金残高が200万円であっても、被保険者死亡ならば1000万円が死亡給付金となります。

普通の生命保険は高齢者の保険料は高額になります。そうすることで保険会社は収入(受取保険料)と支出(死亡保険金)とのバランスをとります。

 しかしこの変額年金では年齢に関係なく資産残高に対しての一定の割合です。保険関係費用として運用残高の2%前後が毎年徴収され、それがこの死亡保障への保険料となります。年齢で保険料の差がありません。


もし株が値上がりすれば保険会社は大儲け。積立金残高が増えていますからそれを死亡給付金として払うだけで、保険会社の懐は痛みません。死亡保障への保険料部分はすべて儲け。しかし株が暴落して契約者の積立金が激減していたら大変です。わずかな保険料で多大な保障を強いられます。

変額年金の「危ない使い方」


カンのいい方なら、ここまでで、変額年金の「危ない使い方」が分かったはずです。

変額年金ではファンド(特別勘定)を契約者が選択変更できます。
死亡時に払込保険料総額最低保証タイプでハイリスクハイリターンのファンドにします。

安全な投資なら経費負担の多い変額年金なんか使う必要はありません。この「危ない使い方」はお年寄り向き。(子の資金で被保険者親なら?)健康の審査はほぼフリーパスです。(なお「変額年金」でなく「変額保険」は死亡保障が大きいので審査があるのが普通です。)

人生最後の「命賭け」の大博打。勝ったらそれでよし。負けたら塩漬けにします。いつか自分が死んだときに保険会社が元本全額保証してくれます。勝てなくとも絶対に負けません。

分散投資はしちゃいけない


変額年金は積立金をいくつものファンドに分散投資できることがセールスポイントになっています。たとえば2000万円についてAファンドに1000万円、Bファンドに1000万円。死亡時元本保証はその合計積立額残高と払込保険料とを比べるのが普通。Aファンドが儲けでBファンドが損だとすれば損益が通算されてしまうようです。

Aファンドが1500万円に値上がりしBファンドが500万円に値下がり。これなら2000万円。この分散投資は保険会社にとってもリスクヘッジになります。

この「危ない使い方」なら分散してはいけません。分けたいのなら、2000万円を一本1000万円の変額年金二本にし、一本はAファンドにだけ、もう一本はBファンドにだけにしましょう。

こうすればAファンドの儲けはそっくり自分の儲け。1500万円戻ります。Bファンドの損はそっくり保険会社の損。保険会社負担で元本1000万円が戻ります。合計2500万円戻ります。

変額年金の保険関係費用は死亡時元本保証料、つまりオプション料でしょう。それをちゃんと払うのですから、正々堂々と「危ない使い方」を使えます。

ただし、めでたくも長生きする(85-90歳までが多い)と否応なしに年金支給が開始し損失が確定するのが原則です。しかし制約はあるものの年金原資や年金総額での最低保証する商品も多くあり、それなら万全です。

保険会社が自分より先に逝ってしまうリスクが最大リスク。

契約内容により保険関係費に差をつけたりハイリスクファンド制限する商品も現れています。




このトピックス版はバードレポート2003.11.10.第471号をお読みの際のご参考にしてください。




バードレポート・トピックス版 2003.3.27.

変額年金はどう説明されどう販売されているのか


作家阿川弘之氏の奥様はTM銀行で「お得な新商品」を勧められ、「何とかが何とかしない限り、元本は絶対に保証されますよと言はれ、古女房は古亭主に内緒でそれの契約をして来」ます。金額2000万円。

1ケ月後「ご契約状況のお知らせ」がH生命保険会社から届き、それが変額個人年金保険と発覚します。阿川氏は保険嫌い。即刻解約を決意します。

しかし解約手数料等は200万円を越えます。「女房は『そんなひどい条件、私ちっとも知らなかった。聞いてないような気がする。』と言ふ。察するに、聞かされてもちゃんと頭へ入らなかったのだと思ふ。」

阿川氏は募集銀行の支店へ質問書を提出します。どう説明したか、コミッションは契約高の何パーセントか、天下のTM銀行上層部として恥ずるところは無いか。支店長他4人が自宅に説明に来ますが、阿川氏は損を承知で解約し1770万円余が戻ります。

変額年金の販売対象には高齢者が多いはずです。「聞かされてもちゃんと頭に入らない」ケースも多いのでしょう。(文芸春秋2003.4月号)

生保会社の変額年金を証券銀行が売りまくる。


日興コーデュアル証券は変額年金を2000億円を販売しました。契約(購入)者の平均年齢は60代前半で1件あたり平均500万円です。岡三証券も販売実績急進で社内の販売資格者1640人で営業社員のほぼ100%が変額年金の販売資格取得済みです。(保険毎日新聞2003.3.17、2003.3.3)

昨年4月から12月の生命保険会社の個人保険・団体保険・団体年金保険の新規契約高はいずれも減少なのに個人年金保険の新規契約高だけは64.8%増(金額ベース)です。(新日本保険新聞2003.3.17)

ハートフォード生命が銀行窓口で販売する元本確保型の変額年金は、90歳で年金を受け取る場合、運用成績にかかわらず元本以上が戻ってくる仕組みで、それ以前に契約者が亡くなっても元本以上の死亡保険金が支払われます。銀行は窓口に来た顧客に、自ら解約した場合などを除き元本が目減りする危険性はないと説明できます。(日経2003.3.14)

これほど販売しやすい説明ができるにもかかわらず証券銀行には払込保険料の数%の手数料が入るようです。ならば証券銀行はどんどん売って当然です。

再保険にだしているから大丈夫のはず?


bird発行人はこの仕組みを知り、こんな商品を販売して保険会社は大丈夫なのか、と心配しました。運用成績が長期に悪化すれば保険会社が穴埋めしなくてはいけません。日本の生保は次々と破綻していったではありませんか。顧客に遠い将来の多額の約束をする商品は保険会社が破綻しやすい商品です。

ところが「ハートフォードは死亡保障特約の8割を再保険市場に出して相場変動に伴うリスク管理をしている。(日経金融2002.11.21)」との記事を読みそれなりには納得をしました。販売した保険が再保険に出されていれば契約者はそれなりに安心です。

しかし今は違うようです。現在では株価下落によりハートフォードに対して「最低保証の再保険を引き受ける保険会社が世界中にほとんどなくなった。そのため現在はハートフォードがすべての最低保証のリスクを負っている。…(そのために)商品内容を変更する(日経金融2003.2.17)」そうです。

外資だけでなく国内生保にも様々な「最低保証」がある年金商品があります。国内生保は逆ザヤ資産運用の苦しみを十分過ぎるほどに学習している「はず」なので、心配ない「はず」ですけれど。

いろいろな保険会社が日本で変額年金を販売中。


「米国では昨年以来、(運用成績低迷により)引き当て増加を迫られる保険会社が続出している。日本に進出する欧州系のスカンディア(生命)の場合、財務悪化などが原因で米国事業を売却。日本でも商品全体に占める変額年金の販売割合を今後引き下げていくという。(日経2003.3.14)」

変額保険を売りまくったあげく、わずか5年半で日本撤退したのはエクイタブル生命。あの頃日本進出したオマハ生命やコンバインド生命は今どこに?

スカンディアは北欧最大。ハートフォードは米国大手ですし、経済状況で商品変更までするのだから安全でしょう。でも日本から撤退しないでしょうね。

変額年金は使いようによってはいい商品ですが、選択肢の一つにしか過ぎません。複雑ですのでよく理解してよく検討してから買わないといけない商品です。阿川氏のようにならないためにも…。



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