不動産譲渡損の損益通算規制(2)




続報!! 2004年度税制改正…不動産と株式を同じ課税体系に



2003年12月19日 第478号


緊急!! 個人所有の値下がり投資用不動産は年内に売買を!
不動産譲渡損の損益通算規制(1)


土地課税と株式課税を同じに


今土地税制改正は、資産課税の一元化の一歩です。

長期譲渡税率20%へ引下げ、長期譲渡100万円特別控除の廃止、譲渡損について損益通算と繰越控除の廃止、という一連の改正により、土地建物の譲渡益課税は非上場会社の株式譲渡益課税とほぼ同じになりました。

非上場会社の株式譲渡益課税は今改正で税率20%となります。そしてここには特別控除もなければ、他の所得との損益通算や翌年への繰越控除もありません。

伝え聞くところ、不動産業界側(自民党国土交通部会・国土交通省)は、非上場株式の譲渡税率20%にするなら、不動産も同じにしろと要望し成功します。

しかし、それならば他の取扱いも同じにするとして、逆手を取られてしまったようです。


今回の改正は、この両者への課税と同じ体系にした上で、政策的配慮を加えたものです。

優良宅地譲渡の税率は20−26%でしたが、それでは一般より高くなってしまうので2千万円まで14%、2千万円超は20%へと引き下げ。個人の短期譲渡は均衡上で39%に引き下げ。年末で期限切れの特定事業用資産の買換特例は政策的に3年延長。

繰越控除の廃止はいつから?


土地建物の譲渡損についての損益通算と繰越控除の廃止は、税制改正大綱では「改正は平成16年分以後の所得税……について適用する。」とあります。

解釈と予測が微妙です。厳しい順に、(1)平成16年分の所得から適用する。(2)平成16年1月1日譲渡分から適用する。(3)平成16年4月1日譲渡分から適用する。(他説もあり)

(1)とすれば、平成15年分の売却損は平成15年は損益通算できるが、通算後に残る売却損の平成16年への繰越は認められない。

(2)とすれば、平成15年分の売却損は平成15年で損益通算ができ、その残額については平成16年以降への繰越も認められる。

(3)とすれば、平成16年1月から3月までの売却損は平成16年は損益通算でき、その残額は平成17年以降への繰越もできる。


日本は法治国家です。税制改正法案は3月末に国会通過です。法律ができる前から増税を行うことになる(1)や(2)はおかしく、(3)でなくてはいけません。

しかしどうなるのか不明です。現時点での一番の対策は、値下がり不動産の身内や同族会社への大晦日までの駆け込み売却です。そうすれば平成15年分所得への損益通算は間違いなくOKです。しかし、その後の繰越控除適用は(1)になるか(2)(3)になるかで差が生じます。

今後の不動産投資の主体


不動産投資を法人で行うか個人で行うか考えましょう。

値上がりしての売却は法人なら税率は40数%、個人なら長期所有で20%、短期所有でも39%。しかし値下がりしての売却となれば、法人なら損益通算ができ繰越控除は7年間(今改正で5年から7年に延長)も可能です。一方で個人なら損益通算も不可で繰越控除も不可です。

値上がり確実なら個人、不安なら法人、となりそうです。年内駆け込み譲渡についても買い手を誰にするか判断が必要です。


マイホーム売却損の繰越控除


土地建物売却でも、マイホームの売却損に限って条件次第で損益通算と繰越控除が可能です。

これまでは住宅ローン残債のある値下がりマイホームを売却し、住宅ローンで新たなマイホームに買い換えた場合だけに可能でした。今改正では売却マイホームについての住宅ローン残債の有無は問われなくなります。

そして新制度として、マイホーム売却額を差し引いて残る住宅ローン残額を限度として繰越控除ができるようになり、この新制度では買い換え不要です。

この制度だと、余裕金があってもローンの繰上返済せずにいたほうが有利にもなります。

住宅ローン控除は来年入居分は今年と同じです。それ以降分も決めはしましたが、実際は来年以降の税制改正次第でしょう。




結論は「(2)平成16年1月1日譲渡分から適用する」でした。(2005.12.)



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