不良債権処理の最終段階へ




不良債権処理は進み、処理される側にも最終ステージが到来。



2004年1月5日 第479号

新年おめでとうございます。今年が素晴らしい一年となるようにお祈りいたします。

民間の再生ファンドは既に1兆円規模。産業再生機構が始動し、政府保証の資金枠は10兆円。

「これはお取引ではありません、回収です。」と昔は言い切っていた整理回収機構までもが産業再生機構というライバル出現に触発され、積極的に再生支援に乗り出しています。

「処理」から「再生」へとステージは移りました。

不良債権処理の最終ステージ


「不良債権処理」そのものも新ステージのようです。処理をほぼ終了した都銀も現れました。

外資を中心とする不良債権処理ビジネスにとっては「タマ不足」となっています。かつてのように「良質な」不良債権をバルクで大量に仕入れることは困難となり、競争は激しく不良債権の価格は上昇しています。処理ビジネスの現場となるサービサーにとっても同様の状況です。


これまでは担保付の不良債権が処理ビジネスの主戦場でした。それが変わりそうです。都銀では、担保付の不良債権の処理はすでに最終局面です。

残るのは「ポンカス」とも言われる無担保債権です。担保付の不良債権という「タマ」がなくなれば、これまでは「面倒くさい」として放っておかれた無担保の不良債権に目がいきます。

債権がノンリコースであれば、担保物の処分により残債はまさに「紙切れ」になります。しかし日本の不良債権はノンリコースでなくウイズリコース、つまり担保物の処分により無担保になったとしてもその残債は生きており、どこまでも回収することができます。代表者個人の連帯保証も付いているでしょう。

かつては無担保ポンカスや後順位担保の実質回収不能債権は額面が何億円であろうとも、バルクセールにおいては1本1万円が相場でした。しかし買値は1万円であっても額面金額何億円を回収する権利はあるのです。

不動産等担保物による処理ビジネスのタマが尽きてくれば、これが宝の山に見えてきます。


債務者にとっての最終処理


一部の債務者にとって再び悪夢がやってきます。数年前に財産を処分しての弁済にあてたものの、その後は金融機関が沈黙したこともあり、「のど元過ぎて」ホッとしていた債務者は数多くいるでしょう。

しかしそのほとんどは財産処分後の残りの無担保残債についての取り決めをしていないか、せいぜい確約のない口約束でしょう。つまり残債が残っているはずです。当時の回収サイドがこの残債などどうでもいいと思っていたのは事実でしょう。しかし背に腹はかえられなくなります。更に回収しようとか、処理の都合で残債を売却転売しようとするはずです。売却先探しには困らないはずです。

のど元過ぎて、自分名義で資産取得して大丈夫とでも思うのでしょうか、無防備になりかけている債務者が目立ちます。

もし残債が残っているのなら本当の最終処理はこれから。突然どこかの回収業者から内容証明が送られてきたりしそうです。

真に安心できるには、この残債を買い取ったり、金を払って明確な債務免除を受けたり、時効の5年を迎えるかです。債務者にとってそれが真の最終処理です。気を引き締めましょう。


地域中小金融機関の処理


もっとも都銀のように処理が進んだところばかりではありません。一部の地方銀行等、地域中小の金融機関は、依然として担保付不良債権の塩漬けの山。不景気下で増加すらしています。こちらの債権の処理と金融機関そのものの処理はこれからです。

数年前の外資等の回収サイドは今から考えれば「おおらか」でしたが、回収サイドは洗練された料理人に成長しています。

この洗練された料理人の前に、地域中小での処理先が放り出されます。一方で再生資金や再生手法も進化しました。舵取りが難しい最終期を迎えました。

cats_back.gif





バードレポートとは


 
clip_blue_1.gif




前号

次号


関連する項目
不動産と金融会計
債務整理と企業再生
債務処理の税務
不良債権処理

このレポートと同じ年分リスト
2004年リスト




あんしん生命資料請求
  • 使わなかったら払った保険料が全額戻ってくる医療保険

保険ショップインフォ
  • 地域から探す
  • 保険ショップの使い倒し方

保険ショップ


バードレポート

Google
Web検索
当サイト検索

バードレポート項目別
不動産ビジネス手法
不動産賃貸経営
不動産と金融会計
定期借地権定期借家
不動産証券化
債務整理と企業再生
不良債権処理
債務処理の税務
相続税対策申告
路線価評価相続評価
物納と相続税調査
譲渡税買換特例
住宅税制住宅減税
固定資産税
税制改正
その他不動産税制
その他税制
相続対策と遺産分割
生命保険
その他不動産関連
その他
トピックス版・年別リスト
カネボウ劇場
発行元情報

バードレポート発行順
発行年順リスト
clip_blue_1.gif
clip_blue_3.gif