商業地等の固定資産税の引き下げ




BR040216 2004年税制改正…商業地等の固定資産税の引き下げ



2004年2月16日 第485号

固定資産税の複雑怪奇


94年に固定資産税評価額は公示価格の70%に引き上げられました。当時は地下の大幅下落の真っ最中。地価と評価の逆転現象はいたるところで生じます。

そのために激変緩和措置と経過措置といった目先の対応が幾重にも重なります。

その結果、固定資産税を電卓で計算できる人は皆無になりました。役所でも自信をもって計算できる人はほとんどいませんでした。コンピューターが打ち出す数字を信じるほかないという、まさに異常な状態でした。

この複雑怪奇な税制は地価下落下で、税額が上がるという現象をもたらします。特に商業地等(「商業地等」とは住宅用地(住宅の敷地)以外のことを意味し、都市計画上の商業地域とは関係ありません。)の税負担はかなりの水準になっています。

昨年の2003年度税制改正では「商業地等の固定資産税を引き下げろ」という民間の大合唱にかかわらず市町村財政が厳しい状況との理由引き下げは見送り。

ただし税額が上昇するはずの土地であっても、3年間の地価下落率が15%以下その他の場合なら税額を引き上げない、といった改正がありました。

逆から言えば、下落率が15%未満ならば額負担が上昇した土地もあるのでしょう。

固定資産税評価額は3年ごとに評価替えであり、2年目3年目は評価額据え置きが原則です。03年は評価替えの年でした。

しかし04年度と05年度に限っては地価指標が下落ならば、価格を引き下げることが「できる」という特例を設けました。

昨年は「引き下げは無理だけれども、いろいろ面倒見るからゆるして」税制だったのです。

いよいよ2004年度税制改正で


やっと「商業地等の固定資産税を引き下げ」をすることができる、という税制になります。

「極めて厳しい市町村財政も考慮しつつ、負担水準の高い商業地等について、地方公共団体の条例の定めるところにより、一律に税額を減額できる仕組みを創設する。」となりました。

ポイントは「引き下げる」のではなく「引き下げる仕組みを用意するから、引き下げる市町村はどうぞ」ということです。

ちなみに足利銀行の破綻による経済地盤沈下を心配する栃木県の宇都宮市と小山市は条例改正で引き下げに向かっています。

引き下げの仕組み


固定資産税は本来の額は「固定資産税評価額×税率」です。

この本来の額は地価下落の中で「固定資産税評価額×70%×税率」と直されました。

94年時点は70%でなく10%や20%の土地もざらにありました。 

これらを少しずつ引き上げ10年以上かけて水準まで到達させようとしていました。だから地価下落でも固定資産税額が上昇する土地が多かったのです。

この到達地点について市町村の判断により、70%でなく「60%から70%の範囲内」で市町村が自由に定めてもかまわない、というのが今回の税制改正です。都市計画税も同様です。


もし市町村が引き下げるのならば、70%水準に到達済みの土地は固定資産税額は下がります。

様々な経過措置で本来70%に達すべき土地でも達しないことがあり、この場合は税額は下がりません。地価下落で比率だけが高くなることもあります。

最終的には各土地ごとに役所で確認しないと分かりません。

固定資産税の負担は


商業地等の固定資産税の負担水準を見てみましょう。

公示価格を100とすると固定資産税評価額は70水準です。

この70に対しての70%から60%というと49から42です。

これに固定資産税率1.4%を乗じると0.686から0.588です。

都市計画税を0.3%(市町村でかなり違う)として合計1.7%で乗じれば0.833から0.714です。


住宅用地(住宅の敷地)は6分の1軽減(6分の5を割り引いて6分の1だけに課税)等の措置がなされ、かなり低くなります。



固定資産税の2000年度改正…いまだに続く「つぎはぎ」税制 1999年12月27日 第285号



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