不動産売買は年内引渡?




不動産売買は年内引渡より年明け引渡…買換や譲渡損益処理



2004年11月22日 第522号

年内にさっぱり…は損


2004年8月契約で2004年12月引渡の売買契約と、2004年8月契約で2005年1月引渡の売買契約があります。引渡が1ケ月違い、片や「年内にさっぱり」、片や「引渡しはずるずる年明け」のが違いです。どのような差が生じるでしょうか。

前者は「2004年の譲渡所得」と確定します。だから2005年3月15日までに譲渡税の確定申告と納税が必要です。

ところが後者ならば「2004年の譲渡所得」にすることも、「2005年の譲渡所得」にすることも可能です。

それは税務においては契約日を基準にするか引渡日を基準にするかは納税者が自由に選択できるからです。契約日基準にすれば2004年の譲渡となります。引渡日を基準にすれば2005年の譲渡になり、申告納税は2006年3月15日までとなります。


引渡は1ケ月しか違わなくとも申告納税は1年の差がつきます。

高金利時代はこの1年間で預金利子も稼げたのですが、現在のゼロ金利では金利稼ぎとしてはあまり意味がありませんが。

買換が前提なら大きな違い


それでも事業用資産の買換特例や居住用財産の買換特例を使って、買換資産を買うのならこの1年間の差は大きな違いです。

買換資産の取得期限は譲渡年の翌年末が普通です。この期限が1年間先延ばしになりますから、ゆっくり物件を探し、ゆっくりと設計し建築が可能です。

建物を新築して、その建物を買換資産にしようとするのであれば、建物が譲渡年の翌年末までに完成しなくてはいけません。12月引渡の売買契約ではかなり厳しいスケジュールとなります。

譲渡損益の通算ができるなら


2004年からは不動産の売却損益について、他の所得との損益通算ができなくなりました。

しかし不動産どうしの譲渡損益の通算は可能です。もし他に不動産があればその不動産の損益をつかって今回の譲渡損益との通算の調整が可能です。売買契約の引渡が年明になっていれば、2005年の譲渡所得にしてしまい、2005年の年末までの1年間かけて処理が可能です。

今回の売却が黒字であり、他に含み損の不動産があるなら、含み損物件を身内等に売却することで、今回の黒字をゼロにすることもできるかもしれません。

また今回の売却が赤字(譲渡損)ならば、その赤字は原則切捨てです。しかしそれに他の売却益をぶつければ赤字の有効活用をしたことになります。

もしも来年からの増税減税があったならば、引渡を年明けにしていれば有利な年の税制を選択しての申告ができます。税制改正は12月に分かりますから、もし来年増税になるのなら今年の所得として申告となります。

既に契約済みの売買なら


既に契約済み売買で12月引渡の契約なら、しっかりとした合意を行って、決済と引渡を年明けにすれば可能になります。

なお、代金決済がほぼ終わり、登記までしてしまえばその時が引渡(所有権移転)の日でしょう。

その後に「あと1ケ月無償で住んでもいいよ」というのは、引渡終了後に無償使用させているだけです。だから翌年の譲渡所得にはできません。微妙な判断が必要ですのでご注意ください。

ゴルフ会員権規制の動向


昨年は暮れの12月17日になって、抜き打ちで、2週間後の2004年1月1日からの不動産譲渡損の損益通算規制が決まりました。

年末までにあわてて値下がり物件の身内間での売買契約を済ませた人も多かったようです。

今年の心配は、抜き打ちゴルフ会員権譲渡損規制です。昨年の不動産同様の規制です。

ただし、伝え聞くところ、2005年からの規制の可能性は低くなったようです。それでも値下り会員権をお持ちなら、年末に向けての心づもりは必要です。

中長期的には規制されます。損益通算が可能なうちに、外部への売却や身内間の売買等の処理を着実に進めましょう。

ゴルフ会員権譲渡損の損益通算は廃止見込み。年内に対処を。 2004年4月12日 第492号


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