告知義務違反と住宅ローンの借り換え




生命保険の告知義務違反…住宅ローンの借り換えでの注意



2005年2月28日 第534号

明治安田生命に2週間の業務停止命令です。

生命保険の告知義務違反


生命保険申し込み時は告知をします。病歴や健康状態や職業等を記入したり、保険会社指定の医師に話したりします。

ここでウソをついたり黙っていたりすると商法678条です。

「悪意又は重過失により重要な事実を告げず又は重要な事項につき不実のことを告げたときは保険会社は契約の解除をできる。この解除権は…契約の時から5年経過すれば消滅する。」

5年内に保険会社に知れれば契約を解除されます。そして保険会社は各社の保険約款で5年を2年に短縮しています。明治安田生命のライフアカウント・定期保険特約の約款は以下です。

「この特約の責任開始時の属する日から2年以内に保険金の支払事由またはこの特約の保険料の払込免除事由が生じなかったときには、保険会社は特約を解除することができません。」

何事もなく2年経過すれば保険会社の解除権は消えます。

これが「2年我慢すれば告知義務違反に問われず保険金がでる」との誤った理解を生み、一部のプロまでも誤解しています。

2年過ぎればバレにくくはなるでしょうが、ダメなものはダメです。保険会社の保険約款には重大事由による解除という定めがあり、期限の定めなく解除できます。また民法上の詐欺(サギ)での取消もあります。


明治安田生命では営業職員が顧客に対し、ウソ告知や不告知をするようにとの、問題あるアドバイスをしていました。

営業職員がこのアドバイスで契約させます。しかし死亡時等には保険会社サイドが、詐欺だと言って保険金を払いません。

営業職員と保険会社は立場が違います。営業職員は、無理もお客の為だと思うし、自分の成績のためにもと、こんなアドバイスをしてしまいます。

告知は微妙です。たとえば花粉症や風邪で医師から薬を処方されていたら告知すべきか。

正しい答えは「花粉症も風邪も告知すべき」です。(なお花粉症や風邪等については「告知不要」と明記している保険会社もあります。)しかし通販商品などではちょっとの告知をするとそのまま契約不成立に直結することもあります。


駐車禁止と告知義務


消費者にとっての告知義務は、「駐車禁止なのに路上駐車するか」に似ています。通りすがりの警官に聞けば「止めてはいけない」と正しい答えがされます。

しかしこの道路での取締りは絶対ないと自分で納得して駐車します。それでも捕まるときは捕まります。知って車を止めた自分が悪いのは当然で、リスクを負うのは自分です。例えば花粉症を伝えれば告知義務違反は消えますが、保険に入れないかもしれないリスクを負います。

本庁(明治生命の本社)の了承なしに多くの警官(営業職員)が「特別に見逃すから…」という、ウソをついてしまいました。

住宅ローン借り換えに注意


注意すべきものに団体信用生命保険「ダンシン」があります。住宅ローンに付いてくる生命保険で、死亡時には住宅ローンをチャラにしてくれます。

銀行での住宅ローン申込時に付属書類のように簡単な「ダンシン」申込書を書かされます。

健康についての告知欄があります。銀行員は保険に興味ないからアドバイスもないでしょうし、本人だってローンを借りに来ているのであり保険に入るという自覚など全くありません。

健康状態の告知で「ダンシン」がダメになれば、住宅ローンもダメかもしれず、そうなればマイホームもダメ。しかし、ちゃんと告知をしないと死亡時に告知義務違反が問われ、住宅ローンが残ってしまいますよ。

特に、住宅ローンの借り換えは注意です。借り換えに際しては「ダンシン」は新契約になります。その際に告知が必要です。

例えば、中高年になって肝臓障害をかかえての住宅ローンの借り換えは「ダンシン」の告知をも考えないといけません。借り換え見送りの判断もあります。



生命保険会社の告知書の比較


保険業法

第644条 保険契約ノ当時保険契約者カ悪意又ハ重大ナル過失ニ因リ重要ナル事実ヲ告ケス又ハ重要ナル事項ニ付キ不実ノ事ヲ告ケタルトキハ保険者ハ契約ノ解除ヲ為スコトヲ得 但保険者カ其事実ヲ知リ又ハ過失ニ因リテ之ヲ知ラサリシトキハ此限ニ在ラス2 前項ノ解除権ハ保険者カ解除ノ原因ヲ知リタル時ヨリ1个月間之ヲ行ハサルトキハ消滅ス 契約ノ時ヨリ5年ヲ経過シタルトキ亦同シ

第645条 前条ノ規定ニ依リ保険者カ契約ノ解除ヲ為シタルトキハ其解除ハ将来ニ向テノミ其効力ヲ生ス2 保険者ハ危険発生ノ後解除ヲ為シタル場合ニ於テモ損害ヲ填補スル責ニ任セス 若シ既ニ保険金額ノ支払ヲ為シタルトキハ其返還ヲ請求スルコトヲ得 但保険契約者ニ於テ危険ノ発生カ其告ケ又ハ告ケサリシ事実ニ基カサルコトヲ証明シタルトキハ此限ニ在ラス

第678条 保険契約ノ当時保険契約者又ハ被保険者カ悪意又ハ重大ナル過失ニ因リ重要ナル事実ヲ告ケス又ハ重要ナル事項ニ付キ不実ノ事ヲ告ケタルトキハ保険者ハ契約ノ解除ヲ為スコトヲ得 但保険者カ其事実ヲ知リ又ハ過失ニ因リテ之ヲ知ラサリントキハ此限ニ在ラス2 第644条第2項及ヒ第645条ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス





cats_back.gif



生命保険選びネット

バードレポート発行元が運営する生命保険のサイトです。
保険選び 定期保険 医療保険 学資保険 保険見積 保険比較 保険相談 保険ショップ


バードレポートとは


 
clip_blue_1.gif




前号

次号


関連する項目
相続税対策申告
路線価評価相続評価
相続対策と遺産分割
生命保険

このレポートと同じ年分リスト
2005年リスト




あんしん生命資料請求
  • 使わなかったら払った保険料が全額戻ってくる医療保険

保険ショップインフォ
  • 地域から探す
  • 保険ショップの使い倒し方

保険ショップ


バードレポート

Google
Web検索
当サイト検索

バードレポート項目別
不動産ビジネス手法
不動産賃貸経営
不動産と金融会計
定期借地権定期借家
不動産証券化
債務整理と企業再生
不良債権処理
債務処理の税務
相続税対策申告
路線価評価相続評価
物納と相続税調査
譲渡税買換特例
住宅税制住宅減税
固定資産税
税制改正
その他不動産税制
その他税制
相続対策と遺産分割
生命保険
その他不動産関連
その他
トピックス版・年別リスト
カネボウ劇場
発行元情報

バードレポート発行順
発行年順リスト
clip_blue_1.gif
clip_blue_3.gif