相続税物納…整備済み貸宅地




相続税の物納…整備済み貸宅地は預金同様の金融資産になる



2005年6月13日 第548号

相続税と貸宅地


「地代はわずかだし、相続税評価は高すぎる。」「借地人の権利が強すぎて思うように整理できない。」「換金性がなく、処分すれば、二束三文。」

貸宅地は苦労する財産です。

借地権での借地人の権利が強いことで地主は苦労します。

しかし地主には借地人をそのままで、貸宅地を相続税評価額で売却する有利な方法があります。それは相続税の物納です。


国の物納受入金額は相続税評価額です。1億円で物納できれば1億円で売れたのと同じ。そのうえ物納なら譲渡税非課税。

相続税納税資金として考えるのならば、貸宅地は悪くありませんし有利ともいえます。

「相続税評価が高い」という悩みは「高い金額で物納できる」というメリットに変わります。


「更地があれば貸宅地は物納で取らない」とのウワサもありますが、条件が満たされていれば心配無用です。国側に「貸宅地はヤダ。更地にしろ。」と言う権利はありません。物納申請された財産を粛々と審査し、その条件が整わないとなってはじめて物納財産の差し替えを要求できるだけです。

貸宅地物納と更地物納


さて更地を物納すると、国はその土地を公売にかけます。つまり転売します。転売後のクレームを避けたいので、地中埋設物や境界等について過敏です。

ところが貸宅地なら転売せずに、従前借地人から国が地代をとり貸し続けます。苦情の恐れはなく更地に比べおおらかな気持ちで物納を認めるのでしょう。

もちろん地代は国の定める地代水準以上でなくてはいけないし、借地契約書を整備しなくてはいけませんが、これさえクリアできれば実務的には更地よりも貸宅地物納が簡単に思えます。

貸宅地を何十区画も所有する地主さんは生前に貸宅地の物納条件整備に努めましょう。整備済みならそのまま国に相続税評価額で物納でき、即座に納税資金になります。貸宅地は条件整備により金融資産同様に換金性のある財産に変わるのです。


もちろん何の整備もなされない貸宅地が多くあればそれだけで相続税破産の危機です。

物納条件整備に必要なこと


まず測量と分筆。実測面積と登記面積と借地契約面積を一致させます。登記面積の訂正にはお隣の印鑑証明書まで必要です。

相続後より生前が断然スムーズのはずです。相続後に見ず知らずの相続人が挨拶にいっても印鑑証明は取りずらいものです。

境界確認書や借地人からの借地範囲の確認書も取ります。

借地契約書を整備します。地代が低すぎれば値上げ交渉です。特に借地人が事業に使っている場合は注意です。居住用の場合と地代算定基準が違うことがありますから。

物納のために、地主が借地人に解決金を払って地代値上げをしてもらうことまでもあります。

借地契約の条項は市販借地契約書ならまず問題ないですが、建替自由等の特約は、その特約を外すことが求められます。

物納要件を事前にすべてクリアできなくとも、どの要件を満たせば物納できるかが分かっていれば、相続税納税の心労はかなり低くなるはずです。

最近は厳しくなっている


借地人所有の建物について、登記と実際に差はないか、借地契約名義と建物所有名義は同じか等も確認します。物納時に調整を求められることもあります。

建物が違法建築物ということでその貸宅地の物納がダメといわれることすらあるようです。私道に接する貸宅地は私道の所有者から様々な承諾書をとることを求められることもなります。

このような微妙な点は実際の物納手続きにおいて物件ごと個別指示を受けることになります。具体的に対処はできなくとも問題の所在は確認に努めましょう。

すぐ物納できる貸宅地は相続税の納税においては金融資産と同じです。要件を満たせれば、生前売却等よりも有利でしょう。

物納の実務…お隣さんの協力と測量士さんの力量次第 2001年8月20日 第364号




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