REITでファンド不動産値上がり




金融市場からREITに資金が流入しファンド不動産値上がり



2005年9月5日 第559号

REIT(リート…不動産投資信託)が不動産投資と証券株式投資の境界をあいまいにしました。

REITは収益不動産だけを所有し収益のほとんどを配当する法人(投資法人)でそこへの出資(投資口)が投資対象になります。


REITが買われた理由


不動産プロからすれば不動産投資で利回りが5%というのは妙味がなく買えない価格でした。

預金金利ゼロで国債で1%という金融市場で、当初のREIT利回り5%(現在は3%台)は驚くべき高水準でした。個人や地銀は喜んで5%(それもローンを組み込みレバレッジを効かせた後での5%)に飛びつきました。


銀行は不動産売買で利益をあげてもそれは業務純益には参入されません。しかしREITに係る損益なら業務純益に計上されるとされました。REITは「不動産」ではなく「国債等の債権のようなもの」との理解です。

そのために運用難の下で、業務純益を膨らましたい地方銀行等がREITに飛びつきました。預金や国債金利との比較で資金が流入したのです。

こうしてREITにニューマネーが流れ込み、その資金が現物不動産市場に流れたのです。現在のREIT市場総額は3兆円です。

大量の資金が新たに不動産市場に流れ込んだのです。

REITに資金と物件が集まる


REITには出口はありません。何年後かに売却精算する必要がなく永続する前提です。流れ込む資金を溜めて不動産を買い続けます。物件の差替えはあるものの、REITにいったん入った物件は不動産市場から消滅します。

こんな太っ腹の買い手がいれば安心してビジネスができます。


私募ファンドです。ここの資金は何年後かの出口が必須です。昔の不動産投資は買ったら死ぬまで売らないし、相続税対策やって死んでも売らないという永久投資でした。現在では、個人の現物不動産投資とREITを除けば、5年後等に出口(投資の清算)を設定するのが普通です。

もちろん5年後の値上がり値下がりなんて分かりませんが、REITがいます。価格はともかくも買ってくれそうです。

REITは地銀や個人など不動産シロートが投資するファンドです。預金金利や国債金利との比較なので、不動産プロに比べ期待利回りがずっと低くてもOK。

それはプロ向けでなくシロート向け価額、つまり低利回りでも、プロ向けに比べ割高でも、物件を買えるということです。


私募ファンドは、不動産プロ向け仕入価格での物件仕入れができて、シロートが望むように修理改修お化粧をしてテナントの入れ替え等(バリューアップ)さえすれば、すぐにでも利益をのせてREITに送れるのです。

ファンドの出口に、シロート価格で受け入れてくれるREITがいるのです。だから多少の市場波乱を織り込んでも、安心してファンドを組めるのです。

様々なファンドがあります。とことんプロのハイリターンファンド、セミプロファンド、シロートに近いテキトウなファンド、そしてローリターンのREIT。

最初にプロファンドが利ざやを取って、セミプロファンドに流し、更に利ざやが抜かれ、最後にREITにたどり着きます。そんな流れができてきたようです。

資金流入と値上がりと安定化


日経新聞2005.8.16によると不動産ファンドの不動産所有は10兆円、日本の賃貸用不動産は全体で70兆円。70兆円市場に10兆円が流入しました。ファンドが好む不動産は急騰し、ファンドが興味を持たなければ置いてけぼり。地価の二極化です。

不動産価格は単に値上がりしたのではなく、新たな資金が流入して流れが変わったのです。

金融市場からのお金です。株式市場同様に値下りしたら押し目買いで値を戻すことに慣れている性格のお金です。結果的に不動産の価格安定性は増します。

もちろん、いつか、どこかのタイミングで、シロート価格かREIT事情かが激変すれば、どこかのファンドから吹っ飛びます。


不動産は値上がり値下がり…不動産投資はサイクルビジネス 2005年4月25日 第542号



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