不動産売買での譲渡所得は引渡基準




不動産売買での「年内にさっぱりしましょう」はいいのか



2005年11月28日 第570号

「年内にさっぱりと」といわれる時期です。年内にさっぱりしていいことと、していけないこととがあります。

不動産売買の引渡


2005年12月31日引渡の売買契約と2006年1月1日引渡の売買契約とがあります。たった一日の違いですが、税務ではこの差は大差になります。

2005年12月31日引渡の売買契約は、個人なら原則で2005年の所得として確定申告です。2006年1月1日引渡の売買契約は、2006年の所得として確定申告になります。1日の違いが1年の違いになってしまいます。


高金利の時代なら税金分について1年間運用できるメリットもあり、翌年に減税が予想されるのなら新税制を使えるといったメリットになるのですが、低金利で減税も無いのでそれほどのメリットとはいえません。

それでも申告納税を1年先にすることで資金繰りや税務対策がやりやすくなります。

不動産の売却損については他の所得との損益通算はできなくなっていますが、他の不動産の売却益とは通算が可能です。

他に不動産の含み損があれば、翌年の所得にして1年かけて処理し譲渡所得の通算をすることが可能です。外部への売却でなく身内への売却により売却損だけを表面化することも可能です。

買換特例を適用するのなら


買換特例を適用するのなら、1年ずらすメリットは極めて大です。それは買換資産の取得期限が1年先になるからです。

特定事業用資産の買換特例や居住用財産の買換特例については、買換資産の取得期限は譲渡年の翌年末が原則です。つまり譲渡年を翌年にすれば取得期限がまるまる1年先に伸びます。


すでに買換資産が決まっているのであればともかく、これから探すのであれば1年間の期限は大きな差です。特に買換物件を新築しようとすると、建物については完成引渡まで期限内に終わらないといけません。

買換特例適用の予定なら、残金決済と所有権移転引渡を翌年に変更することを考えましょう。

550万円の住宅取得資金贈与


住宅取得資金贈与については2005年までは二つの特例の選択適用が可能です。

昔からあった550万円まで非課税の「住宅取得資金贈与特例」と、3500万円まで税金がかからない「住宅取得資金贈与の相続時精算課税特例」の二つです。このうち前者が2005年12月31日をもって廃止になります。


どちらがいいのかはケースバイケースですが、相続税が心配な場合なら前者の検討もしましょう。後者では贈与税はかからないといっても、その贈与分は将来の相続税への上乗せの対象になります。前者なら贈与してもらえば、その後の相続税に上乗せされることはありません。

後者は父母からの贈与ですが、前者なら父母ばかりでなく祖父母からの贈与も可です。相続税を考えると前者が有利です。

前者を適用するためには12月31日までに贈与を受けて、2006年3月15日までに住宅用家屋の新築又は取得をしなくてはいけません。つまり引渡が3月15日までの事案ならば適用可能です。

消費税の課税事業者の届出


来年に店舗事務所ビル等を取得予定の個人ならば、年末までに消費税の届出を検討します。

建物対価や建築費について課税される消費税について還付を受けられる可能性があります。


それには「消費税課税事業者」である必要があり、その届出が必要なことがあります。届出をせずに免税事業者でいたり、あるいは簡易課税適用でいたりすると還付の可能性は消えます。

なお年末提出を失念しても、暦年単位課税ではなく3ケ月あるいは1ケ月ごと申告という課税期間特例のウラ技により還付が受けられることもあります。

登録免許税と不動産取得税


2006年4月以降の不動産売買等の登録免許税は2倍に、住宅とその敷地以外への不動産取得税は1.3倍に増税の見込みです。


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