超高層マンション…相続税評価額




超高層マンションで相続税対策…相続税評価額の不合理



2005年12月5日 第571号

土地の相続税評価額は路線価です。路線価は公示価格の80%です。公示価格を時価とすれば土地なら時価の80%相当額に対し相続税が課税されます。

建物は固定資産税評価額に対して相続税が課されます。固定資産税評価額は一般には建築費の50%とか80%程度でしよう。

戸建住宅なら土地と建物それぞれを評価することになります。

さてマンションの相続税評価額はどうなるのでしょうか。マンションだからといって相続税に特別の規定はありません。

マンションは土地の敷地持分と建物持分とからなっています。

だから土地としての敷地持分と建物持分をそれぞれ評価します。

土地はマンション敷地全体を路線価で評価してそれに持分を乗じます。建物持分(専有部分および共用部分を按分計算した面積)については建物についてのその固定資産税評価額です。


タワーマンションの相続評価


東京都心部のあるタワーマンション。ここの20階に5000万円で販売された住戸があります。

建物持分への固定資産税評価額は600万円で、土地持分への路線価評価額は1000万円でした。合計で1600万円です。5000万円で買ったものの相続税評価額が1600万円に過ぎないのです。

戸建住宅なら土地価格と建物価格の合計と考えて販売価格が設定されますから、このような大きな差は生じません。

しかしマンションでは近隣の専有面積あたりの単価を相場として価格設定されますから、土地価格とリンクしなくなり、大差が生じることになります。

特に容積率割増を受けた大規模タワーマンションは、一住戸あたりの土地持分が少なく、相続税税評価額は実際の販売価格よりずっと低くなります。


40階南向きと2階北向きの差


タワーマンションでは上層階と下層階とで大きな価格差があります。この20階5000万円の住戸と同じ広さの40階南向きは7000万円、同面積の2階北向きは3500万円で分譲されました。

この3住戸の建物の固定資産税評価額は同じです。固定資産税での評価は階層の上下や向きにかかわらず単に面積だけを基準に評価額を付していきます。

また専有面積が同じなのですから、敷地持分も同じです。

つまり土地建物のその相続税評価額は全く同じなのです。3住戸とも相続税評価額1600万円。しかし販売価格は7000万円・5000万円・3500万円と大差です。


さてこのマンションは表通りに面しています。表通りから一歩入ったところにほとんど同じタワーマンションが建ちました。

表通りより静かなためか表通りマンションより高い金額で分譲されました。

近隣のマンションの相続評価


この新マンションが接する道路の路線価は表通りより低くなっています。つまり一歩ははいったとことなので路線価は低いのです。分譲価格は高くとも相続税評価額は低くなるのです。

なんとも不合理です。それはマンション価格が「土地価格+建物価格」で決まるのではなく「近隣の専有面積あたりの単価」をもとに決まるからです。

そして階層や向きで価格は変わるのに、固定資産税評価額や相続税評価額は「面積」をもとにその評価を決めるからです。

さてどの住戸の相続税対策効果が最大でしょうか。40階南向きです。そして一歩奥に入ったマンションのほうがもっと相続税対策効果は高そうです。

マンションを贈与すると


しばらくしてこの40階南向きを息子に贈与します。1600万円の評価ですから相続時精算課税でなら贈与税ゼロです。更にしばらくして息子がこれを7000万円で売却すれば、売却代金はそっくり息子が受取ります。

受贈物件の譲渡での取得原価は贈与者から引継がれます。税務では息子が当初7000万円で買い7000万円で売却したことになるので譲渡税はわずかでしょう。

息子がそこに住んでいたら3000万円特別控除まで使えます。


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