事前届出による役員賞与支給




事前届出による役員賞与支給・社長の給与は一部損金不参入



2006年8月21日 第605号

従業員の給与は、毎月の定額給与と年2-3回の賞与というパターンが普通です。しかし中小企業の社長等役員は毎月の定額給与だけで賞与ナシが普通です。

旧商法上で役員賞与は利益処分による支給でした。それは法人税納税後の利益からの支給を意味します。つまり役員賞与は会社の経費にならないのです。また年度の中途に、賞与のようにと役員報酬の増額支給をすると、その増額支給分について役員賞与と見られ、会社の経費にはなりませんでした。

つまり役員賞与はどうやっても経費にならなかったのです。


そこで予想利益を考え役員報酬年額を例えば1200万円とまず決めます。それを12等分して毎月100万円。毎月定額にすることで役員賞与とされる部分をなくします。こうしなくては1200万円全額を役員報酬として会社の経費にすることができません。

新会社法となり旧商法の制約はなくなりました。

そして税制改正でも役員給与の支払いが自由になりました。


法人税では、従来は「役員報酬」と「役員賞与」に分かれていましたが、区別をなくし同じ「役員給与」としたのです。

毎月100万円合計1200万円でもいいし、毎月50万円と年2回300万円上乗で合計1200万円でも、全額が経費になるのです。

ただし届出が必要です。従来同様に毎月定額支給なら届出不要ですが、中途で変動させるなら事前届出が必要です。つまり届出を条件に自由になったのです。届出さえ提出してあれば毎月全く違う額でもOKです。

その届出の期限は、平成19年3月開始の事業年度までは、事業年度開始から3ケ月です。

事業年度1年間の全てを事前確定して届けないといけません。

利益調整のために、年度の途中で役員にボーナス追加支給をすると、事前の届出額と違うことになり、厳しいことに全額が経費でなくなってしまいます。

従来同様に、残念ながら、利益調整には使えないのです。

利益連動型の役員給与


なお「会社の利益の何%を役員給与にする」という利益連動型の役員給与を経費と認めるという制度もできました。

ただ同族会社は不可、客観的計算方法や報酬委員会の定め等が必要とハードルが高く、ほとんどの会社で使えない制度です。

社長の給与は一部経費否認


2006年度最大の増税が2006年4月1日開始の事業年度の法人からすでに始まっています。

ほとんどの同族会社の業務主宰役員 (会社のトップ)の役員給与につき、一部が経費にならなくなりました。その一部とは給与所得控除に相当する額です。

年収600万円で174万円、1200万円で230万円、2400万円で290万円、3600万円で350万円です。

法人としてはこの額相当の課税所得が増え、この額に法人税等の税率を乗じた税額が増税になります。100万円ぐらいの増税になる法人が多いでしょう。

会社利益と業務主催者役員給与の合計が800万円以下の場合と、その合計額3000万円以下で主催者役員報酬がその半分以下の場合はこの課税はされません。

さて業務主宰役員とは誰でしょうか。会社の経営に最も中心的にかかわる個人役員1名です。

通常は代表取締役や社長で役員給与が最大額の人でしょう。

会長が親で社長が息子等のケースでは微妙なこともあります。

さてその同族会社がこの課税から外れるには、上記のように800万円や3000万円基準の利益調整、及び次の2つの方法です。

(1)10%超の株式(議決権)を他人に所有してもらう。つまり業務主宰役員の親族等の保有を90%未満にする。(2)常務に従事する役員(名義だけの役員でなく日常継続して経営に関わる役員)の半数以上を他人にする。


現実的なのは(1)で、期末までに10%超の議決権について外部(友人等)に持ってもらいます。

ただし節税額年100万円のために株式を他人にばら撒いていいのか…悩みは深いものです。

2006年度税制改正…同族社長の給与所得控除へ法人税課税 2005年12月26日 第574号




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