贈与税を払う相続税対策




贈与税を払う相続税対策…長期的対策も短期的対策にも



2006年10月16日 第613号

贈与税は制度が二つあります。

2500万円まで非課税だけれども将来の相続税で精算される相続時精算課税制度。うまく使えば効果も大きいものです。

ここではもう一つの、従来型の贈与税の制度を使いましょう。

基礎控除は1年当たり110万円です。毎年110万円の贈与を受けても贈与税はかかりません。

相続時精算課税制度での親からの贈与についての贈与税は、その親の相続時に相続税として再計算し、精算することになります。しかし従来型の贈与ならそのような相続税では精算はなく(相続開始前3年内贈与は精算規定があります)、贈与税を払えば相続税は関係なくなります。

贈与税は受贈者がそれぞれ計算します。子や子の配偶者、孫等10人に対し110万円ずつ贈与してもそれぞれ基礎控除の範囲ですので贈与税はかかりません。

こうすると毎年1100万円(=110万円×10人)が無税で、相続税の課税対象から消え続けます。10年続ければ1億1000万円、20年なら2億2000万円になります。

そして受贈資金を相続人が貯めて相続税の納税資金にすればいいのです。長期対策として確実に効く相続税対策です。


贈与税を払っても贈与


ただ相続財産が多額ならこのくらいの金額では焼け石です。思い切って、贈与税を払ってでも贈与しましょう。贈与税率は基礎控除を差し引き後での200万円までの部分は10%です。

200万円を超え300万円までの部分は15%、400万円までは20%、600万円までは30%になります。

310万円の贈与をすれば、(310万円−110万円)×10%=20万円の贈与税です。20万円は贈与額310万円に対し率で6.5%です。

贈与額410万円なら35万円(贈与額に対し8.5%)、贈与額510万円なら55万円(同10.8%)、贈与額710万円なら115万円(同16.2%)の贈与税になります。

10人に一人あたり510万円贈与します。贈与額5100万円、贈与税550万円。多額ですが、率でいえばわずか10.8%なのです。

相続財産が5億円で相続人が子2人なら、相続税は1.38億円で税率は27.6%、相続財産3億円でも19.3%です。相続税を払って相続するより、贈与税を払っての贈与のほうが得です。


なお理論的には相続税の限界税率(相続財産が1万円増加するといくら税金が増えるか)よりもその贈与税の平均税率が低ければ相続税対策になります。

相続税納税資金としての保険


さて贈与を受けたお金は相続税納税資金に残しておくべきですが、思わず使ってしまいます。

親が高齢でなく健康状態に問題なければ贈与を受けた子がそのお金で、親を被保険者とする年払いの終身保険を契約すれば、確実に納税資金になります。

子が510万円の贈与を受けて55万円の贈与税を払って、残りは455万円。これを毎年保険料として払います。親が60歳なら1億円弱の死亡保障です(保険会社・保険内容により違います)。

相続人の何人かがそれぞれ1億円の保険を用意すればかなりの納税資金になります。またこの契約形態なら
死亡保険金は子への一時所得となり、相続税の課税対象となりません。そのために相続税の累進税率をふくらませません。相続税率が高い場合には確実に有利です。

短期的な相続税対策には


贈与は短期的な相続税対策にも使えます。

まず今年分として12月までに贈与します。そして1月に来年分として贈与します。

12月に10人に合計5100万円の贈与、1月にも合計5100万円の贈与をしたのならば、短期間に1億円以上の金額が贈与税率わずか10.8%で移転できます。

贈与は長期的な相続税対策だけでなく、わずか1年後を見据えた相続税対策でも有効です。


相続や遺贈で財産を取得した人では相続開始前3年内の贈与は相続税で精算することになります。この贈与では、子の配偶者や孫等、相続遺贈で財産を取得しない人を対象としましょう。



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