不動産先物や不動産スワップ取引




不動産デリバティブ…不動産先物や不動産スワップ取引



2007年3月5日 第631号

土地神話時代、不動産は安全な資産でした。必ず値上がりし、損をすることはない資産でした。

しかし現在の不動産はリスクある資産となりました。物件価格も家賃も上がり下がりします。

米国の不動産ビジネスはサイクルビジネスと言われ、値上がり値下がりのサイクルの中で儲けます。日本もそうなりました。

不動産のリスクヘッジ


不動産にリスクがあるのですから、そのリスクをヘッジするニーズが生まれます。火災による損害というリスクをヘッジするための火災保険のように。

土地仕入からプロジェクト完成までの価格変動リスク、担保不動産の下落リスク等、ヘッジのニーズは数多くあります。

株式投資でのリスクヘッジは分散投資ですが不動産投資での分散投資は金額的にも困難です。

欧米では不動産デリバティブによるリスクヘッジがあります。

デリバティブ取引とは、先物取引・オプション取引・スワップ取引などを使い、その売買権利や交換権を取引することです。

不動産先物取引


株式市場では日経225の先物取引が当然のように行われます。

日経225のように検証可能であり継続的に金額が公表される指標があれば、先物取引が可能になります。たとえば1ケ月後の日経225をいくらで買う、いくらで売る。1ケ月後に実際の日経225との差額を清算すればいいのですから簡単です。

米国では住宅価格を指標とする先物が商品化されています。全米10都市の住宅価格指標(過去に実際に売買された住宅価格データを回帰分析したもの)について2・5・8・11月先の住宅価格指標を売買しています。

東海岸値上がり西海岸値下がりと予想すれば、「ニューヨーク売りで、ロス買い」です。

日本の公示価格公表は年1回だけ。これが3ケ月毎に公表されれば、日本の各地域ごとに同様の商品化が可能なはずです。


また日経金融新聞2007.1.12.号によると84の商業用不動産REITと7つの株式の価格を指数化した「米不動産指数」を対象とした先物も上場するようです。

既に東証REIT指数はそのまま先物の対象にできそうですし、国交省の国土審議会はベンチマークインデックス(同一地域の物件や同種のファンドなどの収益率を平均値で表わすのが一般的)の整備を、戦略的段階的に実施していくと報告しています。

指標さえ整えば先物の商品組成はすぐにも可能になります。

「北京住宅地売りで、東京商業地買い」といった国際取引もいずれはできるのでしょう。

不動産スワップ取引


欧米では不動産スワップ取引が行われています。

ビル所有者がビルからの収益と、別の投資家がもつ定期預金の固定金利収益や別のビルの収益とを、相対取引で一定期間について交換(スワップ)します。

機関投資家における家賃収入下落へのヘッジや、特定地域にだけ不動産を所有するリスクをヘッジできます。

日本の不動産デリバティブ


東横インは、ホテル稼働率に連動する社債を発行しています。

建物所有者から東横インがホテルを賃借する際に差し入れる保証金調達のための社債です。

金利は「基本利払額(2.5%)+稼働率連動利息」で決まります。各ホテルごとに社債が発行され、そのホテルの稼働率が高いと6%もの高金利になりました。もちろん稼働率が下がれば金利も下がります 不動産収益によるデリバティブ商品です。

不動産リスクをヘッジしたいニーズばかりでなく、複雑な不動産取引は面倒だが大きなバクチはしたいというニーズもあり、これらニーズはつながります。

時代はインターネット。証券取引所や商品取引所や国土交通省のインデックス等なくとも、個別ネット企業が独自指標で取引市場を創設するかもしれません。現に株式の夜間取引等、株式市場では珍しくはありません。

今年は何かはじまりそうです。

cats_back.gif





バードレポートとは


 
clip_blue_1.gif




前号

次号


関連する項目
不動産ビジネス手法
不動産証券化
不良債権処理
不動産と金融会計

このレポートと同じ年分リスト
2007年リスト




あんしん生命資料請求
  • 使わなかったら払った保険料が全額戻ってくる医療保険

保険ショップインフォ
  • 地域から探す
  • 保険ショップの使い倒し方

保険ショップ


バードレポート

Google
Web検索
当サイト検索

バードレポート項目別
不動産ビジネス手法
不動産賃貸経営
不動産と金融会計
定期借地権定期借家
不動産証券化
債務整理と企業再生
不良債権処理
債務処理の税務
相続税対策申告
路線価評価相続評価
物納と相続税調査
譲渡税買換特例
住宅税制住宅減税
固定資産税
税制改正
その他不動産税制
その他税制
相続対策と遺産分割
生命保険
その他不動産関連
その他
トピックス版・年別リスト
カネボウ劇場
発行元情報

バードレポート発行順
発行年順リスト
clip_blue_1.gif
clip_blue_3.gif