相互会社から株式会社に転換




保険契約者は相互会社の支配者…第一生命は株式会社に転換



2007年12月10日 第668号

日本経済新聞が12月6日夕刊で「第一生命 株式会社に転換」と大きく報じました。

大手生命保険会社は株式会社ではなく、保険業法が定める「相互会社」です。第一生命は「第一生命保険相互会社」です。

なお第一生命はホームページで「現時点で決定をしたのではない」としています。

相互会社は契約者がお金を出し合いそのお金を死亡した契約者の保険金として渡す相互扶助の仕組みに起源しています。

契約者が取締役や従業員を雇い相互扶助の仕組みを運営させている、と考えるのです。

だから相互会社の支配者は契約者なのです。株式会社での株主の立場は保険契約者なのです。


もちろん99.9%の契約者はそんなことを知りもしません。しかしそういう仕組みなのです。

ほぼ誰も気付かないうちに、契約者総代が選任され、総代会(株式会社での「株主総会」)が開かれ、取締役が選任されています。もちろん保険会社側が総代を選んでいるのが実体です。

相互会社の株式会社への転換


相互会社は特殊な仕組みです。

99.9%の保険契約者は自らが支配者だと知りもしません。だからこそ経営陣にとっては極めて居心地のいい組織です。明治と安田は相互会社同士が合併しその後も相互会社になりました。

しかし株式会社でないため資金調達やM&Aには不便です。上場株式会社に比べ透明性がなく信用を得ずらい存在です。そこで「相互会社から株式会社への転換」がテーマになります。

契約者にとっての株式会社化


制度上での相互会社の支配者は保険契約者です。株式会社の支配者は株主ですから、相互会社の株式会社化とは保険契約者が株主に転換することです。

大同生命は2002年に相互会社から株式会社化し上場しました。

筆者には大同生命の定期保険契約がありました。つまり筆者は大同生命保険相互会社の支配者の一人でした。株式会社化に際し大同生命は筆者に株式をタダで割り当てました。ただし単位に満たない端株だったので現金化され20万円程が振り込まれました。率直な感想は「小さな契約なのによく20万円分も割り当てた。ありがとう。」でした。

これが保険契約者側から見る相互会社の株式会社化です。

大同生命が相互会社のままなら20万円はありませんでした。

また大同生命が好業績だったから、割り当てられた端株が20万円もの高値になったのです。


業績の悪い保険会社なら2万円だったかもしれません。債務超過ならゼロになったでしょう。

日本生命・第一生命・明治安田生命・住友生命・朝日生命・富国生命の6社が相互会社です。

同時期に同一内容の保険契約を6社と契約して契約者となり、その後6社が同時に株式会社化しても割当株式の時価は全く違うでしょう。好業績会社なら高額でしょうが、愚かな経営者が傾けてしまった保険会社では、受取れる株式時価はほんのわずかになります。「そんな会社を選んだあなたが悪い」のです。

またソニー生命・プルデンシャル生命等は株式会社です。これらの会社で同じ保険契約をしていたとしても、すでに株式会社なのですから株式割り当てのチャンスはありえません。

第一生命は2010年に株式会社化し上場と報道されています。

それまでに第一生命の保険契約を解約して別会社の保険に乗り換えると契約者としての株式割当の権利は消えます。生命保険の見直しでは、そこまで考えないといけないかもしれません。


株式が割り当てられるのは


なお全契約者に株式が割り当てられるのではありません。

保険会社側から見て、儲かる保険契約の契約者は会社に貢献したことになるので多くの株式が割り当てられるようです。

報道では、第一生命の契約者850万人のうち、株式割り当て310万人、端株が割り当てられ現金受け取り320万人、何もなし220万人とのことです。

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