親の賃貸不動産。建物売買




親の賃貸不動産。建物だけを子が買っても家賃は子の総取り。



2008年1月21日 第673号

立地がよければ古い建物でも多額の収益を生みます。

ある賃貸マンション。築30年を超え修理管理には苦労しますが、立地がよいのでかなりの家賃です。年間2000万円の家賃収入を生み続け、諸経費を引いて年千数百万円の手取りです。この建物は築年数が古いこともあり、減価償却後の帳簿価格(簿価)3000万円です。なお土地の所有者も建物の所有者も親です。

さてこの賃貸マンションをどうしましょうか。

建物のみを親子間で売買


建物だけを親から子へ売却しましょう。土地は動かしません。

幾らで売却しましょうか。親子間売買は「時価(通常の取引価額に相当する金額)」で行います。固定資産税評価額や相続税評価額ではなく「時価」が基準です。それより安ければ差額に対し贈与税課税です。

では「時価」は幾らなのでしょう。鑑定評価等をしてもいいのですが、償却後建物簿価を時価することで、普通なら税務署はOKとしてくれます。

この建物の時価は3000万円となります。3000万円で親が子に売却します。子に贈与税はかかりません。また親は建物を売却しましたから譲渡税が課されます。しかし簿価3000万円のものを3000万円で売却したのですから利益は無く課税ナシです。登録免許税や不動産取得税が100万円程はかかるでしょうし、消費税が課税されるケースもあります。また売買とは別に預かり敷金の精算が必要になります。

親の土地上の賃貸マンション所有者が親から子に移りました。

この場合に昔は借地権贈与があったとして贈与税課税されたケースもあります。しかし現在では、賃貸借ではなく、固定資産税等実費負担の使用貸借にすれば贈与税の心配は不要です。

家賃収入はそっくり子のもの


年間の家賃収入2000万円は誰が受取るのでしょうか。もちろん建物の所有者になった子です。わずか3000万円で買った建物であっても、そこからの毎年2000万円の家賃収入はそっくり子が受取ることになります。

家賃を積み立てれば、将来の親の相続税納税資金となります。また親が高所得で所得税負担が重ければ所得分散となり税負担はグッと低くなるでしょう。

ポイントは、土地には触れず、建物だけを移すということです。

家賃はその土地の立地によって変わります。この賃貸マンションの敷地は好立地で、時価2-3億円はするでしょう。

第三者が家賃収入を自分で受取るためには建物と土地の両方を買わないといけません。しかし親子だからこそ建物だけを買うことができ、それだけで家賃収入の総取りができます。

売買ではなく贈与も可能


売買でなく贈与で行うことも可能です。相続時精算課税制度を利用すれば2500万円までは贈与税が課税されません。

この建物の固定資産税評価額が3000万円とすれば、貸家とされている建物の評価は貸家評価として70%評価になりますから、2100万円です。何と贈与税負担なしで建物を子の所有にすることができます。それどころか預かり敷金の精算が必須ですから、親は敷金分を子に渡さなくてはいけないのです。つまりお金をつけての贈与になります。

貸家建付地評価でなくなる


さて土地の相続税評価には大きな問題が生じます。

親の土地に親の賃貸建物ならば貸家建付地として更地評価額(自用地評価)から20%程の評価減になります。しかし子に対し使用貸借で貸付けている土地となってしまいますから、更地評価になってしまうのです。評価がアップするのが原則です。


この場合でも親所有時代からの賃借人が賃借継続なら、賃借人の権利が継続するので貸家建付地でよいといわれています。

そのためにあらかじめ管理会社(同族会社)へサブリースをかけてから賃借人に貸し付けます。

サブリースが継続する限りは貸家建付地のままとなります。

cats_back.gif





バードレポートとは


 
clip_blue_1.gif




前号

次号


関連する項目
路線価評価相続評価
物納と相続税調査
相続対策と遺産分割
相続税対策申告

このレポートと同じ年分リスト
2008年リスト




あんしん生命資料請求
  • 使わなかったら払った保険料が全額戻ってくる医療保険

保険ショップインフォ
  • 地域から探す
  • 保険ショップの使い倒し方

保険ショップ


バードレポート

Google
Web検索
当サイト検索

バードレポート項目別
不動産ビジネス手法
不動産賃貸経営
不動産と金融会計
定期借地権定期借家
不動産証券化
債務整理と企業再生
不良債権処理
債務処理の税務
相続税対策申告
路線価評価相続評価
物納と相続税調査
譲渡税買換特例
住宅税制住宅減税
固定資産税
税制改正
その他不動産税制
その他税制
相続対策と遺産分割
生命保険
その他不動産関連
その他
トピックス版・年別リスト
カネボウ劇場
発行元情報

バードレポート発行順
発行年順リスト
clip_blue_1.gif
clip_blue_3.gif