事業用借地権の契約期間




事業用借地権の契約期間は最長20年から最長49年に



2008年3月17日 第681号

定期借地創設から16年


定期借地制度は1992年に導入され16年が経過しました。1992年改正では3種類の定期借地権が創設されました。

期間50年以上の「一般定期借地権」。戸建住宅やマンションへの活用が進みました。国交省調査によれば2006年までに累計58,447戸が供給されています。中古定期借地権住宅の流通も始まり、把握されたものだけで累計538戸(戸建193戸、マンション345戸)になっています。

期間30年以上の「建物譲渡特約付借地権」。期間経過後に建物が地主に譲渡されるものですが、3期間満了時の扱いが複雑で活用が進みません。

期間10年から20年の「事業用借地権」。借地法の借地期間は最短30年ですが、事業用に限って10年から可能にしました。

事業用借地権のニーズ


事業用借地権は量販店や飲食店などの店舗経営向きの期間設定をしたようですし、事実これら店舗では定期借地は当然のものとなっています。

しかしそればかりではありませんでした。バブル崩壊後の民間企業にとって土地は所有せずに利用するものとなりました。

その結果として事業用借地権の想定しなかった施設、例えば大規模商業施設、物流施設、工場などにも活用されるようになっています。


期間30年以上の「建物譲渡特約付借地権」が利用しづらいために、これら土地利用のニーズがあるにもかかわらず、期間21年から49年が定期借地制度での空白期間となっていました。

事業用借地は10年から49年


これらニーズに応え2007年12月に借地借家法が一部改正され、1月に施行されました。

事業用借地権の期間を「10年以上20年以下」から「10年以上50年未満」と改められました。


借地借家法においては、更新や期間満了時建物買取請求権等の様々な借地人保護のための強行規定があります。そのために土地は「貸したら返ってこない」ものになってしまいました。

借りたものは返すのが当然なのに土地だけは違います。そもそも借地人保護の強行規定は戦時下での戦時立法であり、出征兵士の留守家族を守るための規定でした。それがずっと続いているのです。

定期借地についてはこれらの強行規定は適用されません。約束した期間が満了すれば土地は更地で返ってきます。

50年以上であれば一般定期借地権として居住用等での用途についての規制はありません。

10年から49年の定期借地については用途の制限があります。「専ら事業の用に供する建物」に限られて事業用借地権とされます。自家用であり賃貸用であれ「居住の用に供するもの」については事業用借地権の対象にはなりません。


法的には二つに分かれている


実務においては10年以上50年未満を「事業用借地権」と理解してOKです。しかし法律上では期間により二つに分けて制度として規定されています。

30年以上50年未満の事業用借地権については、普通借地契約を締結するに際して借地人保護規定を「適用しなくてもいい」という制度になっています。(借地借家法23条1)

ところが10年以上30年未満は違う制度です。そもそも普通借地契約は30年以上と規定していますから、30年未満では普通借地の契約にはなりえないのです。

そのため契約を締結したうえで借地人保護規定を「適用しなくてもいい」という制度には出来ません。10年以上30年未満の事業用借地権を設定する場合は借地人保護規定を「適用しなくていい」ではなく「適用しない」との別の借地制度になっています。(借地借家法23条2)

期間と条文が違うだけであり結果的には同じ内容になりますが、借地契約書の記載等については注意が必要でしょう。

いずれの場合も契約書は公正証書にしなくてはいけません。

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