住宅ローン繰上返済で住宅ローン返済不能




住宅ローン繰上返済も一部銀行返済もしてはいけない時代



2008年11月10日 第712号

メガバンクは自己資本比率8%を確保しないと国際業務ができません。地方銀行なら4%が国内基準です。

貸付金は銀行にとっては資産です。銀行預金は銀行にとっては顧客から預かった債務です。

自己資本比率8%とは資産のうちで8%は自己資本でまかなえということです。100億円を貸して貸付金を保有するなら92億円は顧客からの預かり銀行預金(銀行からは債務)を充当してもいいけれど、8億円は自己資金で出しなさいということです。

逆にいえば、自己資金が8億円しかなければ100億円までしか貸付してはいけません。

銀行経営に失敗して自己資本が8億円から4億円に減ったら銀行はどうするのでしょうか。

貸付金100億円のうち50億円を返済してもらいます。つまり貸し渋りや貸しはがしをします。そうすると自己資本比率8%を維持することができます。

別の解決はあと4億円増資して自己資本を8億円に戻すことです。そうすれば100億円の貸付金も問題ありません。しかし4億円をだす民間人はいません。そこで政府から公的資金4億円を注入してもらいます。そうすれば自己資本比率8%です。


自己資本8%ということは、自己資本が1億円減ると12.5億円(12.5倍)の貸付金を回収することになります。もし1000億円の自己資本ロスが生じれば1兆2500億円の貸付金回収です。

地方銀行の4%基準なら、自己資本1億円減で25億円(25倍)回収です。1000億円のロスならば2兆5000億円の回収です。

そして公的資金が入れば銀行は一息つきますが、政府監視下で甘い貸し付けなどできません。

これが1997-98年の貸し渋り・貸しはがしです。まじめな一般企業が銀行の都合だけでバタバタとつぶされました。

前回に比べ銀行の自己資本は厚くなっていますが、それでも2008-09年の貸し渋りも前回と似た構図になりそうです。

会社は一部返済などしない


今は何より資金を手元に積むことが大切です。高利はダメですが、保証協会融資でも何でも借りられるものは借りて手元資金を潤沢にします。

絶対やってはいけないのは銀行員からの「何とか一部返済をお願いできませんか」の言葉につられて、返済してしまうことです。「またお貸ししますから」は絶対に信じてはいけません。


そして銀行に攻め入るすきを与えないことです。当初約束の約定弁済を続ける覚悟なら返済は遅れず確実に行い、付け入るスキを与えません。

約定弁済を続ける覚悟も自信もないのなら最悪の状況を早めに想定することです。

無理に返済を続けると地獄が待っています。例えば、孫の預金を取り崩して返済に回した、妻の実家の土地を担保に入れた。

そこまでスッカラカンになれば弁護士費用もなく民事再生等も困難。多くの恩人に迷惑をかけたままで野垂れ死にです。そんなことして再生などできせん。

再生のための破綻なら余力のあるうちです。身内や世話になった先に迷惑をかけず、迷惑を銀行だけを寄せる努力をします。

住宅ローン繰上返済しない


こんな時代なのに「住宅ローン繰上返済」をすすめるFPがいます。余程の自信がない限り繰上返済などしてはいけません。

繰上返済で返済総額が大きく減る…FPによるその程度のアドバイスで、虎の子預金で繰上返済をします。直後に勤務先が貸し渋りと不況で倒産したらどうするのでしょうか。給与カットとなればどうするのでしょうか。幼子を抱えても虎の子預金があれば食いつなげます。


苦しくなれば住宅ローン返済を止めます。回復すればその分を返済すればいいし、最悪なら競売までタダで住めます。

多額の繰上返済をすることは、不況を前にわざわざ地獄の1丁目の入口に立つということです。

個人も会社も手元資金を厚くする時代です。



銀行員の「必要ならまたお貸ししますから」をどう考える?2008年2月4日 第675号





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