アパート建築費の消費税還付




アパートの建築費について消費税の還付を受けるために…



注意…その後2010年税制改正で改正となっています。

2008年12月8日 第716号

税務署は「非課税」を主張


不思議な国税不服審判所の裁決です。土地貸付料は「消費税非課税」です。しかし駐車場として整備され設備された駐車場は土地貸付でなく施設利用の対価として「消費税課税」です。

Aさんは1台用の月極駐車場として、砂利を敷き、無断駐車防止の鉄骨柱とチェーンを設備し駐車場として貸し付けました。

さてここでは駐車料金を月1万円(年12万円)、消費税別途500円(年6000円)としましょう。

税務署側は消費税月500円については土地貸付料だから「消費税非課税」と主張、Aさんは駐車場利用対価として「消費税課税」と主張します。なんだか「逆」じゃないの?不思議です。

次のように推測できます。


Aさんはアパートを建築しました。ここではAさんに他所得はなく、アパート建築費1億円、消費税500万円としましょう。

もし何の手続きもなく駐車場収入もなければ消費税は払っただけで終わりです。

消費者からは消費税は払いっぱなしですが、事業者は違います。顧客からの受け取り額と仕入先に払う額の差額を納税するのが原則です。1億円での商品仕入れに対し500万円払い、その商品を3億円で販売し1500万円を受取れば消費税差額1000万円を税務署に納税します。しかし1億円で仕入れて500万円の消費税を払った商品が、8000万円と消費税400万円とでしか売れなければ、消費税は100万円の持ち出しです。この100万円は国から還付を受けられます。

さてここでAさんのアパート1億円消費税500万円がアパートでなく事務所ビルと仮定します。

ビルが12月に完成し家賃収入は12月分日割り家賃12万円だけで消費税6000円としましょう。

Aさん受取額6000円と支払額500万円の差額は499.4万円は持ち出しです。還付になります。


消費税の還付を受けるために


しかし実際は事務所ビルでなくアパートです。違いは、アパート家賃は事務所家賃と違い消費税非課税売上ということです。

収入がアパート家賃収入だけならすべて非課税売上です。売上が非課税売上だけなら還付は受けられない仕組みです。

だから「課税売上」を用意しないといけないのです。だから月極駐車場を用意しました。そして還付には駐車場が「課税売上」でないといけないのです。


アパート家賃も日割り12万円だけだったとしましょう。還付受される額は、駐車場受取消費税6000円−支払消費税額500万円×(課税売上(駐車場)12万円÷全売上(駐車場とアパート家賃)24万円)となり、250万円弱が還付されます。税務署の主張のように駐車場が消費税非課税売上なら分子がゼロになり還付額はなくなってしまいます。

消費税課税対象となるような駐車場収入や自動販売機収入があれば還付もありうるのです。

重要なのは算式の割合を意識することです。期間1年間で考えれば、1月賃貸開始だとアパート収入は12ケ月分で分母が大きくなり不利、12月開始なら1ケ月分で分母は小さく有利です。

「今さら完成時期を変えられない」のなら、消費税の課税期間を変えます。消費税は1年単位申告が原則ですが、選択により3ケ月単位や1ケ月単位に変更できます。もしアパートが3月賃貸開始ならこの期間での3ケ月単位(1-3月)を選択なら割合が変わり、還付額が増えます。


ちなみに上記の裁決事例では、課税事業者選択届とか課税期間3ケ月選択届といった手続きを事前に行っています。

手続きは後からではダメです。還付の可能性があれば、工事計画と税務計画と駐車場等計画とを調整し、算式の割合を意識して高めて還付額を最大にします。

税務署も注視していますし、手続きには期限がありますから、早めに(来年完成予定なら年内に)実務家との相談が必須です。


上記駐車場についての国税不服審判所裁決(2008.3.28.裁決)は納税者が勝利しています。



アパート建築費への消費税だって還付を受けられる。2005年7月11日 第552号

その後2010年税制改正で改正となっています。

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