生命保険の原価公開




生命保険の原価公開。保険料は2倍、付加保険料は5倍も違う。



2008年12月22日 第718号

生命保険の原価公開


ネット専業のライフネット生命が保険料内訳を公表しました。

死亡保険金3000万円30歳男性の10年定期保険の保険料月額は3,484円です。その内訳は純保険料2,669円、付加保険料815円となっています。

純保険料とは死亡保険金の支払いに充てられる金額で、死亡率と運用利率で決まります。つまり生命保険の原価です。

付加保険料とは保険会社の経費や利益になる部分です。

これまで純保険料(=保険の原価)は公開されていませんでした。それが公開されたのです。


保険の原価は保険会社で大きくは変わることはないでしょう。

そこで原価を各社同じとした場合の各保険会社の付加保険料(=経費等)を比べてみました。

余りの違いに驚きます。

いずれもHPで記載あるいは計算の保険料で、明治安田以外はいずれも無配当保険です。

なお明治安田は有配当毎年配当タイプの保険料であり無配当より保険料が高いのは当然なので、単純に比べてはいけません。

無配当保険で比べても、保険料そのもので2倍、付加保険料では5倍の開きがあります。

なお大手生保は保険料をHPで公開しません。2006.3.18.朝日新聞 be on Sunday掲載の保険料(その後改定の可能性あり)では、日本生命7,590円(配当あり)、第一生命6,930円・住友生命7,050円(利差配当あり)です。

競争のない生命保険会社業界


生命保険販売業界(営業員・保険代理店)の競争は激烈ですが、生命保険会社業界そのものは競争がなく、他業界から見れば、居心地のいい業界のようです。生保会社は全部で40数社です。

先生は大蔵省、生徒40人でひとクラス。全生徒の家庭の経済事情を考慮し、競争は禁止でした。秩序を乱す工夫や無理な競争をすると先生から叱られます。

先生が金融庁に変わり、指導要領が変わり護送船団方式教育は終わったはずですが、依然として昔のクセが抜けないままです。しかし自由化時代の新入生、ライフネット生命やSBIアクサ生命は自由に走り回ります。

激安生保よりも超激安に


表でのオリックス生命が従来は激安生保と呼ばれていました。

しかし新2社はその激安生保を超えて超激安となり、更に値下げ競争を始めています。そして、タブーだった保険の原価の開示まで行ってしまったのです。

「なんで公開したのか!」と生保会社幹部はいらだちをあらわにした。「クルマや電化製品も原価を公開していない」(週刊ダイヤモンド2008.12.13.)

昔のクセが抜けていませんね。

保険料の公開すらしない業界


今回、大手生保の保険料を確認したく各社HPを探しましたがほとんどが非公開です。

定期保険は保険の基本です。その保険料すら公開しません。保険商品の開発は「比較されないように」とより複雑にします。

消費者を相手にビジネスをするなら、商品原価はともかくも、商品価格ぐらいはHPで公開するのが世間の常識なのですが。

金融庁は「保険の比較」を業界に検討させます。しかし「価格の公開」すらもできない業界に「比較」は10年早いようです。

できる限り隠すことで保険料の過半が保険会社の経費に消える事実を隠し続けてきました。

ネット生保商品にはコンサルのサービスがありません。

生命保険はコンサルが必要な商品です。ですからコンサルティングのため・必要な保障プラン設計のため人件費が上乗せされて保険料が割高になるのはやむを得ないし、当然のことです。

「だから保険料が2割3割高いのは納得しましょう」と筆者は言い続けましたが、これほど違うと、さてどうでしょうか。




生命保険の原価率…払った掛け金と死亡保険金との関係 2003年5月5日 第446号





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