住宅取得資金贈与




住宅取得資金贈与の非課税枠500万円拡大…追加税制改正



2009年4月27日 第734号

例年の税制改正は年末に「与党税制改正大綱」が決定され、それに従い税制改正法案が国会に提出され3月末に国会通過します。税制改正は年1回で、年の途中での税制改正はないというのが原則です。

今年は例外です。総額15兆円規模の追加経済対策の一環で、追加の税制改正が行われます。

4月9日の自民党税制調査会で「経済危機対策における税制上の措置」が了承されました。「与党税制改正大綱」に相当するもののようで、これに基づき法案を作成し今国会に提出予定です。

改正は、住宅取得資金贈与・交際費・試験研究費の3項目。住宅取得資金贈与をみましょう。

住宅取得資金贈与


マイホーム取得時の親等からの贈与税非課税枠を500万円拡大します。

贈与税は「相続時精算課税贈与」と「暦年課税贈与」の2制度の選択適用になっています。

「相続時精算課税」は父・母からの贈与が対象であり、非課税枠は毎年積み増し計算し2500万円までです。これを超えると贈与税率20%です。そして将来の父・母の相続の時に、この贈与はなかったものとして(過去の贈与分を相続財産に加算して)相続税を計算し、その相続税額から過去の贈与税額を差し引きます。つまり相続税で過去の贈与税を精算するので「相続時精算課税贈与」といわれます。

そしてその贈与が住宅取得資金である場合には、非課税枠は2500万円から3500万円になります。今回の改正によりこの3500万円に新たに500万円が加えられ、4000万円になります。

「暦年課税」は贈与者が誰であるかにかかわらず一年間に受贈した全財産(相続時精算課税の対象となる贈与は対象外)について課税される贈与税です。

非課税枠は毎年(暦年ごと)110万円で、超過分に最大50%の税率で課税されます。1000万円超での税率が50%ですから多額の贈与なら重負担です。

ただし「相続時精算課税」とちがい将来の相続税で精算することはありません(贈与後3年間は例外として精算)。いったん贈与を受けてしまえば将来の相続税の課税対象から外れます。

今回の改正で110万円の非課税枠に500万円が加えられて610万円になります。

どの贈与制度での非課税枠か


「相続時精算課税」となるか「暦年課税」となるかは贈与者ごとです。「相続時精算課税」は自ら選択する制度です。例えば「父からの贈与は相続時精算課税にする」と選択します。するとそれ以降の父からの贈与はすべて「相続時精算課税」となります。選択していなければ「暦年課税」です。

今改正で「余分に500万円の住宅取得資金の贈与」を受けるとして、その贈与者が相続時精算課税選択済みの父ならば「相続時精算課税」に非課税枠が500万円加えられます。では母からの贈与としましょう。母がその選択をしていなければ「暦年課税」の非課税枠に加えられます。

また相続時精算課税を選択できる対象は父と母に限定されており、祖父や祖母は対象外です。

そのために祖父や祖母からの贈与は当然「暦年課税」になります。新制度は「直系尊属から居住用家屋(同時に取得する敷地・増改築を含む)の取得に充てるために金銭の贈与を受けた場合」という条件ですから直系尊属である祖父や祖母からの暦年課税も対象となります。


500万円は贈与者単位でなく受贈者単位です。贈与者単位なら父・母・祖父・祖母から各500万円づつ2000万円が非課税ですが、残念ながら受贈者単位なので、このうち500万円だけです。

平成21・22年の2年間限定の制度です。各年500万円なら合計1000万円にもなりますが、残念ながら2年間通算で500万円です。

「居住用家屋の取得に充てるために金銭の贈与」が対象ですから、住宅ローン返済のための贈与は対象外ですし、土地や家屋の現物贈与も対象外です。



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