小規模宅地評価減への相続税増税




最上階居住賃貸ビルやアパート併用住宅への相続税増税



2010年3月1日 第775号
商業地で路線価坪1000万円としましょう。そこの60坪にお年寄りが所有する空き地があります。評価額は6億円になります。
<土地評価6億円>
建設会社はどのような切り口でここから相続税対策として建築受注するでしょうか。
入門コース「建物を建てると建物として評価が下がります。土地が貸家建付地になります。」
建築費2億円全額借金で5階建賃貸事務所ビルを建てましょう。
建物の評価額は固定資産税評価額をもとに計算しますから1億円程です。借金2億円で差し引きマイナス1億円です。
土地評価額は貸家建付地として2割程度下がりますから、これも約1億円下がり5億円です。
<建物評価1億円+土地評価5億円−借金2億円=4億円>
中級コース「小規模宅地評価減を使えるようにしましょう。」
相続財産から一定土地を選択して特別の評価減を使えるようにするというのが「小規模宅地評価減」です。この賃貸ビル敷地にすれば使えます。そしてこの敷地60坪を選択すれば土地評価が5割引になります。
<建物1億円+土地5億円×0.5−借金2億円=1.5億円>
上級コース「最上階に住みませんか」
5階建の建物の1階から4階まで賃貸にし、5階に居住するのです。この場合も使うのは「小規模宅地評価減」です。ただ使い方が変わってきます。
賃貸ビル敷地で「小規模宅地評価減」を選択すれば中級コースのように5割引が原則です。
さて相続人の配偶者や同居親族が居住する戸建住宅敷地は8割引になります。では戸建住宅ではなく、このビルのように建物の一部(5階部分)だけに居住していてその他の部分が賃貸用だったらどうでしょうか。
不思議なのですが全体が居住用として8割引されるのです。2割分しか評価されないのです。

<建物1億円+土地5億円×0.2−借金2億円=0円>
(なお以上の評価で、建物固定資産税評価、貸家評価、土地貸家建付評価等は概算です。5階自宅部分の建物やそれに対応する敷地は本来は自用評価になりますが無視しています。)
賃貸ビルでなく例えば全50戸の賃貸マンションを建築しその1戸に居住する場合でも「一部に居住」ですから同様です。
商業地に取り残された古家に住むお年寄りの土地への建築受注について、この上級コースは極めて説得力のある話法でした。
同じところに住みますからご近所とのつながりはそのままですし、ビル賃料が入ってくるから収入を確保できます。元々居住用なら8割引は変わらず使えます。そして建築及び貸家としての相続税対策効果を新たに得られます。面積は数10坪だけれども高単価の土地を有する人にとっては魅力的な対策でした。

2010年度税制改正で改正へ。


これまで「一部に居住」さえしていれば全敷地(上限あり)が居住用8割引だったものが、実際の居住部分に対応する敷地だけが居住用8割引になります。
実際に居住している5階部分に対応する敷地(全体の20%で12坪分)は8割引ですが、賃貸部分に対応する敷地(全体の80%で48坪分)は本来の賃貸敷地として5割引となります。計算すると次のようになりました。
<建物1億円+土地5億円×(20%×0.2+80%×0.5)−借金2億円=1.2億円>
相続税課税対象は激増です。

増税の対象となる地主さん


高坪単価の地主さんにとっては影響大です。ビルの最上階居住者や所有する賃貸マンション内居住者にとどまりません。
賃貸併用住宅つまり2階をアパートとして人に貸し1階住んでいるケースも影響を受けます。
それでも賃貸建物の敷地なら5割引が使えますが、他者に無償で使わせていれば賃貸敷地ではないとされこの5割引すら使えなくなります。
建物の「一部に居住」している人の相続税評価は急増します。



相続税対策ビジネスの視点(5)…銀座で小規模宅地の評価減 2009年10月26日 第758号



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