自分の借金返済土地売却への譲渡税




自分の借金返済のための土地売却への譲渡税課税



2010年5月3日 第783号

借金返済のための土地売却


銀行から「担保不動産を売却して借金を清算しろ」「このままだと競売」と脅されます。
任意売却なら競売よりは高値で売れます。先祖代々の土地であっても、やむなく任意売却に応じます。1億円で売れました。金融機関に1億円全額返済、手もとには1円も残りません。

譲渡税はかかるでしょうか。


課税が原則です。売却損なら課税はないですが、手もとにお金が残っても残らなくても、売却益なら課税です。売却益が1億円なら(取得費や譲渡費用等は無視)所得税と住民税とで20%、税額は2000万円です。
お金が残らなくても課税されるのです。競売でも同じです。
よく使われる例外があります。
資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難な場合で、強制換価手続の執行が避けられないと認められる場合における資産の譲渡による所得で、その譲渡代金の全部が債務の弁済に充てられたものについては譲渡税が非課税になります。
むずかしい言い回しですね。
債務超過で無一文となり競売寸前の状況で任意売却に応じた場合です(債務超過無一文での競売になった場合も同じです)。
財産が残っていれば無一文ではありません。だから譲渡税は非課税にはなりません。全財産を失っても返済困難な借金が残り当面は返済困難な場合です。(これは売却時点で判断します。その後に宝くじが当たってもOKです。)
本当の債務超過の無一文ならともかく、微妙な状況なら、売却前から明確にこの特例適用を意識することです。銀行は回収することにだけ集中していて税金のアドバイスなどしてくれませんから、自分で財産状況を意識しておかないといけません。
他の特例との兼ね合いもありますが、業績不振の自社に連帯保証をしていれば会社清算で自らの債務にしておく、自宅は信頼できる先に売却しておく等。売却時点で特例が確実に受けられる状況にしておくのです。売却後では対応が困難になります。
また「その譲渡代金の全部が債務の弁済に充てられた」という部分にも注意が必要です。
任意売却で1億円売却して、債権者の好意で1000万円の再起資金を残してもらう形式だと特例適用はダメとなり、1000万円だけにでなく1億円全額への課税です。その1000万円を使い切ったとしても後から課税されます。

税務署の不良債権処理


実は税務署も困っているのです。仕事だからと請求(課税)しますが回収(徴収)できなければ回収不能の未収金(滞納税金)がたまるだけです。
だからこの非課税特例は「取れそうにないところからは取らなくていい」という税務署のための特例でもあるのです。
しかし納税者から明確な説明がないとか中途半端ならば、請求(課税)するのも仕事です。また課税部門の課税担当者としては個人の成績(増差税額)になりますから個人的には積極的に請求してしまいます。何しろ担当者の仕事は請求書を発行する(課税処分)までだから気楽です。
滞った未収金を回収に出向くのは税務署の徴収部門つまり滞納整理の徴収担当者です。
この徴収担当者が滞納処分をしに行きます。訪問し家探しし金目のもの(この場合には「その後の宝くじ」を含みます)をさらってきます。そこまでが回収担当者の仕事です。
これにより「財産がないとき・生活を著しく窮迫させるおそれがあるとき・その所在と財産がともに不明であるとき 」に該当させれば滞納処分は停止にでき、そのまま3年間経過で納税義務は消滅し(国税徴収法153条)、税務署と担当者の厄介な仕事もやっと終わります。
税務署としても余分な人件費(まさに血税)です。だから最初からちゃんと非課税になるような要件を整えて(つまり「課税担当者がその上司に説明しやすいようにして」)から売却です。

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