相続税大増税がスタート




アパート併用住宅へ襲いかかる相続税大増税がスタート



2010年9月6日 第799号

相続税には基礎控除額があり、相続人1人なら6000万円になります。相続財産6000万円なら相続税はかかりません。

それでは大都市で数10坪の自宅だけで相続税課税です。そこで面積の基礎控除を定めます。それが小規模宅地の評価減という制度です。自宅なら70坪(正確には240u)まで8割引です。

坪200万円×70坪=1億4000万円。自宅敷地だけで基礎控除額を突破です。そこで自宅敷地は8割引し2800万円で課税します。

するとあと3200万円の預貯金建物等があっても基礎控除内です。この制度により自宅だけなら相続税はかからなくなります。

一定面積まで特別割引



この制度は昭和50年代から続く制度で10年程前まではどの土地でも200u(約60坪)上限でした。当時の制度が単純ですので、その制度で説明しましょう。

「亡くなった人一人について200uまでは特別に割引します。相続人一人について200uではなく、亡くなった人一人について200uです。遊休地等はダメですが、割引率は違うものの居住用か事業用の土地なら対象となり、全相続財産中どの土地を選択するかは相続人の自由です」という制度でした。

亡くなった人一人について200uまでは特別割引(現行8割引か5割引)することで、一般住宅地であれば200uまでの土地と相応の預貯金となら相続税は課税されない仕組みとなりました。


面積や割引率の改正が何度もあり、現行制度になりました。

現行制度は、自宅敷地なら240u・自営店舗等敷地なら400u・アパート敷地等なら200uまでとなっています。かつてはどれでも200uだったのですが、選択した土地の用途により割引対象の面積が変わってきたのです。

また割引率も自宅敷地や自営店舗等敷地は8割引、アパート敷地等は5割引です。都市部の相続税対策はこの割引をいかに有効に使うのかがポイントです。坪単価の高い土地で高い割引率を使うのです。

自宅から賃貸マンションだと



さて財産は坪200万円50坪1億円の自宅敷地だけです。この土地は自宅敷地なので8割引となり相続税課税対象は2000万円です(自宅敷地としての要件必要)。

ここに5階建ての賃貸マンションを建築します。土地への課税はどうなるでしょうか(以下で貸家建付地評価減は無視)。

この土地は自宅敷地からアパート敷地等に変わります。8割引から5割引になります。アパート建築で、課税対象額5000万円となり、2.5倍になりました。

奥の手があります。建物の一部に本人が住むのです。マンション最上階の5階に住むのです。

「居住の用に供されていた部分が1棟の建物に係るものである場合には、当該1棟の敷地のうち居住の用以外に供されていた部分を含む(旧措置法施行令40条)」との規定がありました。

建物の一部に住んでいればその建物の敷地全部が居住用で8割引になったのです。


最上階に住めば全体が8割引。土地全体が8割引で課税対象は2000万円です。もし全50戸の賃貸マンションの1戸に本人居住でも敷地全体が8割引でした。

一部に居住なら相続税増税



これが本4月1日の相続開始分から改正されました。奥の手は使えなくなっています。

「居住の用以外に供されていた部分があるときは、…居住の用に供されていた部分に限るものとする(新施行令40条の2)」


実際に居住する5階面積に対応する敷地部分だけ、つまり土地50坪中10坪分だけが8割引です。残り40坪分はアパート敷地等として5割引です。計算すると4400万円が課税対象となります。2000万円から4400万円へ大増税です。奥の手を前提として建物が完成済みでも同様です。

影響は甚大。大家さんが2階に住むアパート併用住宅はすべて相続税増税です。商業地坪2000万円での事務所ビルの5階居住なら、上記計算の10倍なので2億円から4.4億円へ大増税です。





最上階居住賃貸ビルやアパート併用住宅への相続税増税2010年3月1日 第775号




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