ふるさと納税 




「ふるさと納税」で被災地寄附…日本人の善意は最大5000円?



2011年4月25日 第830号

「ふるさと納税」が注目です。

故郷に5万円寄附した年収700万円のAさん(夫婦のみ)がふるさと納税を使うと所得税9000円住民税3.6万合計4.5万円減って税引き後実質自己負担5000円です。年収3000万円で30万円寄附なら所得税18万円弱住民税12万円弱減り実質負担は5000円です。

「ふるさと納税」とは「都会に来ていま稼げるようになったのは、故郷の学校や社会に世話になったからだし、老親は今も故郷の県や市の世話になっている。だから都会で払う自分の住民税の一部を故郷に払いたい」を制度化した寄附金税制です(納税制度ではない)。地域制度なので国税の所得税でなく地方税である住民税での制度です。

前記Aさんは5万円寄附することが故郷に実質納税したことになり、住民税所得税で4.5万円が戻ります。5000円負担です。

故郷に限らずに全く縁のない県や市への寄附も対象で、被災地への寄附ももちろん使えます。故郷にでなく被災地に寄附してもふるさと納税になるのです。

ふるさと納税なら4.5万円減ですが、これを使わず通常の寄附金控除ならAさんでは所得税9000円と住民税4500円合計1.3万円税金が減るだけです。

ふるさと納税の減額は住民税所得割の10%までとされ、実質負担5000円となる寄附の限度額は所得で変わり、控除によりますが目安は、所得300万円で3万円強、500万で7万円弱、1000万で約17万円、2500万で約50万円。

税だけ考えればふるさと納税は圧倒的に有利です。だから「ふるさと納税で被災地寄附!」。

ふるさと納税を使いますか


被災地が故郷や縁ある地なら、この制度を最大限に使います。制度の趣旨ですから。そうでない人も使えますが、使いますか?

東京消防庁や大阪市消防局は原発で危険な任務を果たしました。全国の各自治体がそれぞれ救援支援活動に尽力しています。

例えば東京大阪の人が被災地寄附でふるさと納税を使うと東京都大阪市は税収を減らします。

極論すれば、被災地で奮闘する各消防隊員の給料原資を奪い、被災地支援する全国の各自治体を疲弊させることです。それがふるさと納税の別の側面です。


善意を試されるむごい仕打ち


また寄附金の実質負担は5000円で済みます。高所得の芸能人なら100万円寄附したとしても税引き後の善意は5000円だけ。

純粋な善意の寄附だったのに、後になって「ふるさと納税で税引き後5000円」との雑音が入り、善意の心はお金に揺れて善意が試されます。人間はそれ程強くありません。むごい仕打ちです。


「あの芸能人が100万寄附」を立派と思っても「本当は実質負担5000円の節税寄附金?」と善意を疑う心も芽生えます。

善意の寄附をしましょう。ただふるさと納税利用は任意なので、後で悩まぬよう利用有無を決断してから寄附をしましょう。

ふるさと納税を使わずとも前記5万円寄附なら、4.5万円でなくても、1.3万円の税金は減るのです。善意の寄附への税制支援といった金額で納得できます。


震災特例法で所得税寄附金控除は所得80%税額25%に急拡充で節税メリット増大見込みです。

個人で100億円寄附する経済人がいます。善意に感動します。

ただ確定申告が近付けば、折角だから100億円の含み益をぶつけて節税…と提案されます。節税提案に心は揺れます。素直な善意は節税の誘惑と戦わざるをえず、周りも疑惑の目です。

国民の善意は最大5000円?


総務省は日赤や共同募金会への寄附もふるさと納税対象と通達しました。「税金負けるから最大で5000円負担だよ。だから国民の皆様、善意の寄附を…。」 

本末転倒。寄附支援策なら誰も異議を言えず、何やらこども手当千円高速と同じ市民活動家的バラマキ感を感じます。バラマキだけならまだしも悲しいことに私たちの純粋な善意の心がもてあそばれます。民主党も総務省も国民の善意は最大で5000円程度と思っているのでしょう。





地震被災地への義援金は税金でどう補てんされるか 2011年4月4日 第827号





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