事業用資産買換特例




事業用資産買換特例は2011年12月末廃止の可能性あり



2011年10月17日 第853号

2011年度の税制改正


2011年度税制改正の相続税増税等は棚上ですが、事業用資産買換特例の改正は施行済みです。バサバサと削減縮小されました。

【縮減】既成市街地等の内から外への買換えは、買換資産の対象区域を3大都市圏の近郊整備地帯等及び政令指定都市の市街化区域に限定するとともに、譲渡資産から店舗を除外。

【廃止】既成市街地等の計画的効率的利用に資する都市再開発法の認定再開発事業計画の買換

【廃止】市街化区域既成市街地等の建物高層化に伴う買換

【廃止】特定民間再開発事業の中高層耐火建築物への買換

【廃止】人口集中地区の木造貸家から中高層貸家への買換

生き残った事業用資産買換特例に、所有期間10年超所有の土地建物を売却し国内の同資産や機械装置への買換なら、課税額の8割が課税繰延べで2割課税で済む現「9号買換」があります。

9号買換が生き残ったのにはわけがあります。この9号買換は昭和バブル崩壊後の不動産市況支援策として、後から加えられた買換特例でした。

各買換特例は何年何月までとの期限が設けられ3年ごとに更新されます。9号買換は後から加えられたために偶然にも他と期限が9ケ月ずれていたのです。

削減縮小となった買換は法人の場合に2011年3月末が期限でした。そのため2011年度税制改正でバサリとされました。しかし9号買換は2011年12月末が期限なので生き残ったのです。

改正後の事業用買換特例の法律文には「平成26年3月31日(第9号にあっては平成23年12月31日)まで…(措置法65の6)」と書かれており、この9号買換だけまさに例外扱いなのです。

2012年度の税制改正


いよいよこの期限の平成23年12月31日が近づきます。2012年度税制改正に延長が盛り込まれない限り9号買換は消えます。

9号は極めて使い勝手のよい買換制度です。この制度がなくなれば不動産売却による財産組み替えは打撃をうけます。

特に、先祖代々の土地を有し、相続税を意識しないといけない地主さん資産家層、また事業転換を図る会社個人には打撃です。

9号買換があれば、地方郊外の広い駐車場を売却して相続税対策を意識して都心ビルを買ってもいいし、借地底地整理のために貸地売却で別の貸地上の借地権を買い取りそこでのアパート建築もいいし、工場店舗の転廃業売却後に生活設計のための賃貸物件取得や新工場店舗や機械取得も対象で、まさにオールマイティーな9号買換なのです。


買換特例制度はそもそも工場郊外移転等の産業立地政策の制度でしたが、9号買換は景気対策地価対策で始まったもので明らかに毛色が違います。過去にも何度か廃止の議論もありましたが何とか生き延びた特例です。

2012年度税制改正の行方は不明です。存続するか・廃止するか・縮小(例えば買換資産を建物や減価償却資産に限る)など…。そしてそれが判明するのは12月の税制改正大綱です。

確実に買換特例を使うため


税制改正にかかわらず、この特例を確実に使うためには12月31日までの売買契約完了です。

第三者に売却するのが間に合わない場合で、かつ税制改正大綱で廃止決定ならば、取り敢えずいったん身内に対して12月31日までに最終売却見込み価格(=時価)で売却し、その身内が年明けに外部に売却する仕組みにすれば適用可能です。


居住用不動産売却時の税務特例は身内への売却に制約がありますが、事業用資産買換特例にはそのような制約はありません。

税制改正の動向を見ながら外部売却努力を続け、廃止決定となりかつ売却が間に合わなければ、身内へ「売る」ことで対処します。なお「売ったことにする」のでなく「売る」のですよ。

「事業用資産買換」といいますが、個人は事業用か否かの検討が必要ですが、法人所有不動産ならすべてが事業用です。



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