9号買換と1号買換




税制改正…9号買換(10年超所有)と1号買換(内から外へ)



2012年1月16日 第865号

昨年までの事業用資産買換特例(9号買換)はまさにオールマイティで極めて使い勝手のいい買換特例でした。10年超所有の事業用資産を売却した場合で、同額以上の事業用資産を買換資産として取得することで譲渡税は本来の20%で済みました。

地方郊外の広い駐車場を売却し相続税対策を意識して都心ビルを買ってもいいし、借地貸地整理のために貸地売却して別の貸地上の借地権を買換資産として買い取りそこでのアパート建築もいいし、工場店舗の転廃業売却後に生活設計のため一棟賃貸マンション購入もできました。

この9号買換が期限到来しました。廃止の可能性もありましたが見直しの上延長見込みです。

適用対象となる買換土地を「事務所、工場、作業場、研究所、営業所、店舗、倉庫、住宅その他施設(福利厚生施設を除く)の敷地の用に供されているもの(及び一定の駐車場)のうち、その面積が300u以上のものに限定」と見直されます。


「面積が300u以上」なので事務所ビルでも200uなら対象外となります。

相続税法の小規模宅地特例が使える高坪単価200uまでの土地は魅力的でしたが、200uなら対象外となります。予算面から300u土地が買えないケースもあります。

9号買換の改正延長後の条件


厳しくなる事業用買換(9号買換)を確認しましょう。

10年超(売却年の1月1日現在)所有の事業用資産が買換特例の対象譲渡資産です。譲渡資産は居住系であっても対象です。

買換資産となる建物・構築物・機械・装置に制約はなく従来通り全て対象です。買換資産としての土地は一定施設の敷地で、面積300u以上に限定です。

300u未満の土地等は買換資産対象外となりましたが、その土地上の建物は従来通り買換資産の対象です。

貸地や農地を売却し、他に所有する別土地上に建築する賃貸建物は買換資産となります。ただ建物を買換資産とするとその後の減価償却費はわずかになるので適用是非の検討は必要です。

賃貸建物の敷地は300u以上の土地等に限定されます(つまり300u以上の賃貸物件では購入ニーズは増えます)。

1号買換の適用の条件は


昭和バブル期での事業用資産買換の主人公は1号買換でした。改正はありましたが健在です。

この1号買換はオールマイティ9号買換出現で存在意義をなくした特例です。9号買換見直しで再度使われることになります。


昭和バブル期は3大都市圏の都市部(「既成市街地等」)で事業用物件を売却した場合には、この特例を利用して既成市街地等の外側で一棟賃貸マンション等を買換資産として買いました。

「既成市街地等」内を売却し、「既成市街地等」外の「近郊整備地帯等」「政令指定都市」の市街化区域に買換えます。

「既成市街地等」とは首都圏では23区・武蔵野市の全域と三鷹・横浜・川崎・川口の各市の一部。近畿圏は大阪市全域と守口・東大阪・堺・京都・神戸・尼崎・西宮・芦屋の各市の一部。中部圏は名古屋市の一部。

「近郊整備地帯等」は3大都市近郊でほぼ次の各市を結んだライン内。木更津・成田・川越・小田原、奈良・京都・神戸、岡崎・一宮・四日市。

「政令指定都市」は札幌・仙台・福岡他19大都市での都市計画区域。

3大都市圏中心部「既成市街地等」内を売却し、その外側で、そこからほぼ50キロ圏内「近郊整備地帯等」、同じく外側での「政令指定都市」に買換えます。

売却物件は居住用建物や店舗建物とその敷地の売却は対象外で、事務所工場作業所等の建物とその敷地の売却が対象です。工場閉鎖での工場売却には1号買換は使えますが、アパートが地上げにあった等での売却には使えません。所有期間は10年超で、買換土地は譲渡土地の面積の5倍までの部分が対象です。

なお9号買換では譲渡資産の制約はありませんが、買換資産に面積制限があります。一方この1号買換では譲渡資産の居住系は不可で、買換資産での居住系は可です。注意が必要です。





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