贈与による譲渡税事前対策




自宅を将来売却するための贈与による譲渡税事前対策



2013年10月28日 第950号

自宅売却なら3000万円控除で売却益3000万円まで非課税です。
既に値上がり・値上がりしそう、先祖代々等で大きな含み益の自宅の将来売却には3000万円控除活用を目指して贈与を仕組みます。売却直前贈与は危険ですが、数年後の「いつかは売却」での贈与なら心配無用です。

贈与物件売却時の譲渡税


まず前提知識。夫が30年前に100万円で取得した土地を妻に贈与し、その翌年に妻が1000万円で売りました。さて妻への譲渡税課税はどうなるでしょうか。
1000万円−取得費100万円=譲渡益900万円。妻の取得時期は30年前です。贈与者の取得費や取得時期を受贈者が引き継ぐのです。相続も同様です。

配偶者贈与2000万円


結婚20年以上の配偶者には評価2000万円分の自宅(自宅取得資金も可)を無税贈与できます。
贈与税の基礎控除110万円を加えて2110万円非課税です。
相続税評価は時価よりも低く、時価5000万円程の自宅なら持分1/2を無税で贈与できます。
なお配偶者贈与は「ずっと住むつもり」が要件です。「いつかは売却」ならいいですが、すぐ売却予定ならご注意を。
売却時には夫婦各1/2共有で、売却益6000万円なら各売却益3000万円で、各3000万円控除を使い譲渡税ゼロ(贈与してなければ夫の3000万円控除だけ)。
なお配偶者贈与は土地だけでもOKですが3000万円控除は建物(わずかな持分でも可)がないと使えません。だから将来を見据え必ず建物持分も贈与します。

居住用財産とは


3000万円控除は「居住用財産」を売却時の特例です。
税法での居住用財産とは建物(家屋)のことです。この建物と一緒に売った土地(敷地)ならその土地も対象になります。
だから、いくらかの持分でいいので建物を必ず贈与します。建物持分をつけて配偶者贈与させるのがプロの技です。

また土地だけ贈与だと不動産取得税軽減が使えず数10万円の差(築年等条件あり)。軽減額に留意し土地建物持分を決めます。
土地と建物の所有者が違うのなら将来売却も想定して建物持分を調整しておきます。

精算課税贈与2500万円


親の土地建物に親子同居している場合です。相続時精算課税なら評価2500万円分を親から子へ無税で贈与できます。
親子共有にして、将来売却すれば、親子各3000万円控除を使えます。売却益は合計で6000万円までの非課税枠になります。
配偶者に配偶者贈与、同居の子に2500万円贈与なら、3人で9000万円の非課税枠です。

遺産分割協議は代償分割


父が亡くなり、別居の息子宅に母が同居します。父母の自宅を3000万円で売却し売却代金は子が引き継ぐとしましょう。
自宅を誰に相続させますか。売却益ゼロなら子が相続して売却します。しかし売却益が生じるのなら子に譲渡税課税です。
そこで母が自宅を相続します。母にとっては居住用財産なので3000万円控除が使え譲渡税はかかりません。しかし売却代金3000万円を子に引き継ぐと子への3000万円現金贈与になります。
「自宅は母が相続。代償金として母は子に3000万円を払う。(代償分割)」との遺産分割協議書で、相続での代償金として売却代金3000万円を子に渡します。これなら贈与にはなりません。
相続で様々な応用が可能です。

経営者の自宅は妻に


債権者と奥さん、どちらが怖い?債権者が怖いなら贈与です。
夫が経営者なら妻に自宅贈与します。事業が万一破綻すれば自宅は差押えられ競売です。
経営順調なうち配偶者贈与で妻名義にし、債権者手出し無用にします。担保にしたり妻を保証人にしたらダメ。詐害行為等微妙ですが覚悟して進めます。
妻単独でなく共有にするだけでもやらないよりマシ。夫持ち分だけ競売してもそんな持分は誰も競落しませんから、安く買い取れる可能性に賭けられます。


自宅の贈与を受けてその翌日に売却での3000万円控除は2013年10月21日 第949号



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