地銀再編と金融円滑化法




地銀信金信組再編と金融円滑化法出口への経営者の覚悟



2013年12月9日 第956号

二つの異変が重なります。

一つ目は金融機関の再編


都民銀行と八千代銀行が経営統合です。新聞には「地銀再編の動き加速」(日経2013.10.11.)。
10数行あった都銀は3行プラス1(りそな)に集約しましたが、地銀・第二地銀はまだ105行も。
ずっと105行のままのはずもなく、週刊ダイヤモンド2013.9.21.には、神奈川銀行には「救済も」、東日本銀行は「孤立を深める」。
「激戦の関東で口火切る地域金融の再編ドミノ」。「苛烈な金利競争が促す関西地区の合従連衡」。「(九州)下位行に忍び寄る広域編成の足音」。
更に全国には400超の信金信組。再編や集約となれば、そこの融資先の運命はどうなるのか。
集約された側の融資先は存亡の危機。外資傘下にでもなられたら悲惨。突然融資基準が変わったり、真面目に返済していても新規融資がストップしたり…。
他金融機関とのパイプを広げておくことは経営者の義務です。

二つ目は金融円滑化法の出口


リスケ(返済減額猶予)企業40万社残し、中小企業金融円滑化法は2013年3月に終了しました。
処理を進めたい都銀に金融庁は「手荒なことするな」となだめ続けましたが、政府もいよいよ円滑化法の出口環境整備です。

経産省は経営改善資金繰り相談窓口を全国580ケ所用意、支援機関等を整備、その予算は数百億円。金融庁は監督指針で銀行等にコンサル機能を求めます。
そのコンサル機能とは「事業の持続可能性が見込まれない債務者(事業の存続がいたずらに長引くことで、却って経営者の生活再建や当該債務者の取引先の事業等に悪影響が見込まれる債務者など)」に対しては「債務整理等を前提とした債務者の再起に向けた適切な助言や債務者が自主廃業を選択する場合の取引先対応等を含めた円滑な処理等への協力を含め、債務者や関係者にとって真に望ましいソリューションを適切に実施」。つまり廃業への幕引きコンサル。
円滑法下では、再建計画書を作れない会社も、どんな会社も、ほぼ元本据置6ケ月OKでした。
6ケ月後には元の弁済に戻る約束でも、当然のように6ケ月延長が繰り返され、一部の経営者は、ゆでガエル化しています。
景気は回復、銀行は余力増大、だからこそ、選別と処理は「今でしょう」。「手荒なことしろ」と政府が言える準備を整えます。

「私的整理時に最大460万円の生活費や自宅を経営者に残す。(日経2013.12.1.)」「一定の私的整理指針に沿って金融機関が債権放棄したら無税償却を認める(日経2013.12.5.)」
政府に尻を叩かれた全国銀行協会は12月5日にガイドラインを策定し、2014年2月以降は保証人からの回収や経営者責任を緩和します。2月に準備完了?。
来年の今頃はもう別の風景?。

その金融機関は大丈夫?


リスケ企業への最終処理が求められれば体力のない地銀や信金信組は振り落とされ、今度は、落ちた地銀信金信組の処理です。
その時にその金融機関の融資先リスケ企業の運命が尽きます。

取引金融機関の存続可能性に注意しましょう。資金量・自己資本比率・評判・噂。
自社の経営失敗で破綻するなら諦めがついても、金融機関の都合での破綻など許せません。
体力のない金融機関がメインなら、個人取引を含め、別の金融機関とのお付き合いを広げるしかありません。特にリスケ中なら身構えるしかありません。
融資を止められ、処理されたとき何が起こるのかを考えます。
借入契約・保証契約書等で保証人と担保を確認。妻子や親戚を保証人から外す交渉。無担保資産は名義変更・売却換金・贈与等で逃がします。詐害行為はいけませんが、判断が際どいこともあります。詐害行為の時効は債権者が知ってから2年です。
会社存続が困難なら、家族の生活確保を第一に考えて当然です。そして従業員と事業の受け皿となる第二会社に転用可能な新会社を早めに用意します。


金融円滑化法2013年3月終了で、倒産・競売・任意売却は2012年9月24日 第898号




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