耐震改修促進法




耐震改修促進法の耐震Is値公表と認定マークで起きること



2013年12月23日 第958号

改正耐震改修促進法が2013年11月25日に施行されました。不特定多数が利用する大規模建築物には耐震診断を義務化し2015年末までに結果報告義務です。

建物ごとにIs(アイエス)値等の結果はネットで公表されます。

Is値とは構造耐震指標で、0.6以上は合格、0.6未満は倒壊崩壊の危険性あり、0.3未満は危険性が高い、です。


対象となる大規模建築物とは階数3以上5000u以上等の、学校・病院・劇場・物品販売店舗・サービス業店舗・ホテル旅館等で、全国4000棟程度です。

実務は複雑。本館4900u・別館4900uで、別の建物だったら?。建物一部を閉鎖したり減築して5000u割れさせたら?。

事務所ビルやマンションはこの大規模建築物の対象外です。店舗でも5000u未満は対象外で、多くの家主さんは対象外です。

緊急輸送道路沿道建築物



しかし「緊急輸送道路等の避難路沿道建築物」を各自治体が対象として指定できます。



その建物が倒壊すると前面道路の過半を閉塞する恐れのある、高さ6m以上の建築物です。

前面道路幅20mなら高さ10m超建物が道路側に倒壊すれば道路過半を閉塞し円滑な避難復旧を妨げます。各自治体が対象とする緊急輸送道路を指定します。

この沿道建築物は建物用途を問いません。事務所ビルやマンションも対象になり耐震診断と報告義務(期限は各自治体が決める)、診断結果は公表です。

どの道路が指定されるか次第です。自治体が道路指定しなければ診断義務は生じません。しかし大都市は指定するでしょう。

東京都が独自条例で2011年から「特定緊急輸送道路沿道建築物」で先行しているからです。

対象は旧耐震5000棟、自社ビル55%・分譲マンション12%で、3500棟が耐震診断までこぎつけています。東京がやっていれば大阪は見過ごせません。


なお現在の東京都条例は耐震診断をしなかった事実は公表しますが、国と違い、診断結果公表にまでは踏み込んでいません。

基準適合認定建築物マーク



耐震改修促進法は「建物の所有者は…安全性基準適合認定を申請できる」と定めています。

単に「建物の所有者は」なので、大規模や沿道建築物に限らずに、すべての建物が対象であり、任意に申請ができます。

安全建物なら申請し認定してもらい「基準適合認定建築物マーク」をもらってビルに貼り近隣の危ないビルと差別化します。

先行する東京都では診断義務のあるビルにだけに「東京都耐震マーク」を交付してきました。

しかし2013年11月22日からは耐震性を証明すれば都内全ての建物にマーク無料交付をします。

通常の大きさは15cm×15cm、戸建住宅用は6cm×6cm。何と、戸建住宅用まで用意した!!。


新耐震なら検査済証があればそれで交付となるようです。

不動産チラシにもIs値?



高島屋京都店はIs値0.19を耐震改修で0.63に引き上げました。

静岡県下の、ある新耐震商業店舗は既に0.67なのに耐震改修で1.05に引き上げます。静岡県独自基準の要求もありますが、耐震性をアピールできます。

Is値0.3未満などと公表されれば客は来ません。ホテル旅館で耐震改修費がなければ廃業も。賃貸物件なら空き家必至です。

Is値はいずれ一般化し、Is値公表からしばらくすれば、不動産チラシやネットでIs値がおどるでしょう。優良物件は自らのIs値をアピールするでしよう。


マーク無しビルや低Is値ビルのテナント企業は「従業員の命よりも安い家賃を選ぶブラック企業(?)」と呼ばれ、不動産価格や家賃への影響は当然です。

まだこの辺りに気付かない前向き投資家もいるので、ヤバい物件なら早めに売却も。買う側はお買い得物件にはご注意を。

自民党は耐震改修をしない建物への固定資産税重課までも議論したようです。選挙票数は賃借人が圧倒的に多く、少数派の賃貸人に厳しい政策となります。


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