任意組合型小口不動産




1口1000万円の任意組合型小口不動産は相続税節税商品



2014年3月10日 第968号

1口1億円のバブル小口不動産


バブル期に「小口不動産」が人気化します。1口1億円(5000万円も)。1億円を小口と名付けるバブルの産物です。
胴元の不動産会社が30億円のビルを用意し、30口にバラして、30人の投資家に1口1億円でビル共有持分各1/30を売ります。

そのままだと30人もの共有物件です。所有者が30人もいれば賃貸運営に支障をきたします。
そこで民法上の組合(任意組合)にして、組合代表者(胴元関連の管理会社)を選任し、30人がそれぞれの所有持分1/30の運営をその代表者に任せます。
登記は次です(当時実際には組合型より信託型が多かった)。
胴元会社から各投資家へ、土地建物持分1/30の売買による所有権移転登記。次に、投資家から組合代表者へ、同じ持分1/30の「民法667条(任意組合)の出資」による所有権移転登記。
登記上では全30人分の各1/30全てが代表者に移転し、単独所有になり、運営はスムーズになり、代表者が賃貸収益を1/30ずつ30人に収益分配をします。
任意組合の面白いのは「民法667条の出資」登記は形式的なものということです。登記しても実質は30人共有のまま、つまり共有持分所有と考えるのです。
ここがポイントです。

現在の組合型不動産投資の主流は任意組合でなく匿名組合です。匿名組合型では30人が現金1億円ずつ代表者に出資、代表者が30億円のビルを買い、代表者がビル収益を30人に分配します。ビル所有権は完全に代表者のもので30人とは関係しません。任意組合との大きな違いです。
不動産の賃貸運営そのものは匿名組合が圧倒的にスムーズ。任意組合は30人共有のままなので、一人ずつの譲渡や相続等での所有権変動があり面倒です。

任意組合型なら節税商品に


任意組合型では、出資登記がされていても、不動産の共有持分所有と考えるので、1億円の小口なら、分配金は税務上で不動産所得となりました。当時は償却と金利の赤字を給与所得と青天井に損益通算できました。
節税商品にするなら任意組合型にしないといけないのです。

なお匿名組合型の分配金は雑所得なので損益通算不可です。もっとも当時は匿名組合の不動産商品などほぼ皆無でしたが。
胴元利益を価格にタップリ上乗せした小口が数千億円も売れ、客は順番待ち。まさにバブル。
小口は10年等の期間終了で強制売却。バブル崩壊下での叩き売りとなり、一口1億円分が880万円になった大手胴元の小口も。
高額管理報酬や報酬6%での終了時売却仲介まで最初から確保できる大儲け小口ビジネスは、訴訟だらけボロボロ結末でした。
今、そんな任意組合型小口不動産が注目され新聞広告まで。背景は最近の相続ブームです。
任意組合型なら相続税でも不動産の共有持分所有と見ます。
所得税同様に出資登記は無視され共有持分所有と扱います。
夫婦2人で現物アパート各1/2共有なら土地建物持分1/2で評価します。これと同じで、30人の共有ビルとして一人持分1/30の土地建物として評価します。
つまり小口1億円分を土地建物共有持分として評価します。
各持分1/30を路線価や固定資産税評価額で評価し、更に貸家建付地や貸家の評価減をします。
小規模宅地評価減(5割引き)までも使え、小口1億円分への相続税評価額が8割引きの2000万円になる商品もあります。

匿名組合型は単に出資金の時価評価なので節税メリットなし。

大損せずに売れるのか?


バブルは1口1億円所得税節税、今は1口1千万円相続税節税です。
損せず換金できるのか。投資目的でなく相続節税目的なのに大損しては意味もなく、価値は高く評価だけが低いことが大切。
バブル期は胴元の満額買戻しウラ保証とか存在しましたが、胴元が先に破綻したり…。バブル小口は悲しい結末でしたが

今では国交省の不動産特定共同事業法の規制対象商品です。


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