父親をDNA鑑定




法律上の父親をDNA鑑定で決められるか…最高裁判決



2014年8月4日 第987号


父親は誰か…最高裁判決



妻は、子を連れて夫と別居、別の男性と同居します。同居の男性はDNA鑑定で、連れたその子と「生物学上の父である確率は99.99%」とされます。しかし別居となった夫は子を愛しているし子を失いたくありません。

民法は「妻が婚姻中に懐胎した子は夫の子と推定」、生物学上の父が誰かに係らず夫の子と推定します(服役中・別居等なら推定が及ばずに、推定対象外)。


夫は子の出生を知り1年以内なら、子が嫡出(自分の子)であることの否認の訴えができます。

妻に否認の訴えはできず、夫も1年経過後は訴えができなくなり、子は嫡出と推定されます。

ただ嫡出推定を覆せれば親子関係不存在確認の訴え(期限なし)が可能です。前記の子は現在5歳、母を代理人とし、99.99%とのDNA鑑定で、法律上の父に対し親子関係不存在を訴えます。

「夫と子との間に生物学上の父子関係が認められないことが科学的証拠により明らかであり、かつ子が…妻及び生物学上の父の下で順調に成長しているという事情があっても、子の身分関係の法的安定を保持する必要が当然になくなるものではないから…嫡出の推定が及ばなくなるものとはいえず、親子関係不存在確認の訴えをもって…父子関係の存否を争うことはできない(最高裁判決 平成26.7.17)」

このようなDNA鑑定を証拠に「親子でないはず」と訴えてもそれでは、服役中や別居等のような嫡出推定が及ばない扱いにはならずに嫡出と推定されたままです。嫡出推定を覆せません。

DNA鑑定での生物学上の本当の父親と、子と母とが一緒に暮らしていても、別居したままの夫が法律上の父なのです。


本当の父と暮らしているのだし、子のためにも父と認めればいいのでは…と誰もが考えます。

判決上の補足意見と反対意見にも、「子が成長した後、自らの判断で自己の出自を知りたいと願い、あるいは生物学上の父との間での法律上の関係の設定を望んだ場合に、それを実現させる方法がない」「血縁関係のある父が分かっており、その父と生活しているのに、法律上の父は別であるという状態が継続するのである。これは自然な状態、安定した関係であろうか。」

それでも最高裁判決は、法的安定性に重きを置きました。裁判官5人中2人は反対でした。

法務省HPには、嫡出推定の制度がなければ「例えば、父の実子として生活してきたにもかかわらず、父が死亡した後になって、相続人であることを否定しようとする他の相続人から、父の子であることを否定する主張をされることにもなりかねません」とあります。これが法的安定性なのでしょう。


なお法律上の父の協力があれば、嫡出否認の訴えの期限1年経過後でも、子・母・父からの親子関係不存在確認の訴えで戸籍の父欄を消すことができます。

別の男性の確率99.99%というだけではダメです。法律上の父による確率ゼロ「俺の子でない」、との協力が必須なのです。

最高裁判決は、法律上の父の協力がない限り、子は夫の子のまま、という結論です。

子と擬父のDNA鑑定


DNA鑑定業者はネットで簡単に見つかり、10万円程です。

最安値はカナダの会社で、「子と擬父」鑑定は19,900円でした。

身分証明書等不要、クレジットカード決済、検査キットの送付先は自由(郵便局留等)。麺棒で「子と擬父」の口内粘膜を採取し返送、着後3-5日で鑑定書がメール添付で送られてきます。

「親子関係肯定99.999%以上、または否定100%の確率に満たない場合には、鑑定料金全額を返済」とありました。

「擬父」は母が離れた隙に幼子の口の粘膜をとり返送するのでしょう。そして自分が「擬父」でなく99.999%「父」と確認できれば安心して子を愛せるのでしょう。もし、違うのなら…。

フランスではDNA鑑定は裁判所命令ある場合に限られるようです。しかし日本では任意のDNA鑑定が容易です。それは幸せなことか、不幸なことなのか…。

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