法人契約の医療保険ガン保険




法人契約の医療保険ガン保険は個人契約への見直し検討を



2014年8月18日 第989号


会社契約の医療保険ガン保険


Aさんの医療保険(特約)は、入院給付金日額2万円、手術1回20-50万円、看護日額1万円です。

Aさんは、ガンと脳出血で7年間に渡り12回の入退院を繰り返し、計1040万円が給付金として保険会社から支払われます。

「生命保険契約に基づく給付金で身体の障害に基因して支払いを受けるもの」との所得税非課税規定があり、この1040万円はこの非課税に該当します。

しかし非課税になりません。Aさん個人でなく、会社(Aさんが役員)が保険契約者だったからです。Aさんでなく会社が1040万円を受け取るので法人税課税対象です。法人税にはそんな非課税規定はありません。また会社のお金とAさんのお金は別のもの、Aさんは治療費にお金が必要。どうしましょうか。

給付金をそのまま見舞金へ


会社がAさんへ見舞金1040万円を払うことに税務問題がなければすべて解決です…。見舞金が適正額なら問題は生じません。

会社受取りの給付金1040万円全額を、Aさんへの見舞金(福利厚生費)として支払えば、1040万円が経費になり、法人税もかからなくなります。個人側も適正額の見舞金なら所得税非課税です。すべてうまくいきます。

Aさんの例では、会社受取額1040万円の全額ではなく、半額の520万円を見舞金としました。

「見舞金は保険会社から支払われる給付金の半額」という社内規定がありそれに従いました。

しかし税務署は「見舞金520万円は過大でダメ。1入院につき3万円が見舞金の適正額。入院12回で36万円」と課税処分。

会社側は「それはひどい」と国税不服審判所に訴えます。

国税不服審判所は「確かに3万円とはひど過ぎる」と税務署主張を認めずに、「5万円が適正額だ。12回で60万円。520万円のうち60万円だけが福利厚生費(見舞金)。残460万円は役員賞与だ。給付金という支払原資があろうと社内規程があろうとそんなのは適正額に関係ない。」

つまり会社は1040万円のうち60万円だけが経費。残980万円に対し法人税課税(毎月の役員給与は経費ですが、突然の役員賞与は経費になりません)。

またAさんが受け取った520万円のうち60万円は見舞金扱いで所得税非課税、残460万円は役員賞与なので所得税課税です。

保険会社から受け取ったのは1040万円。しかし何と1440万円(=980万円+460万円)に対し課税されます。個人契約だったなら全額非課税だったのに…残念。


(国税不服審判所平成14年6月13日裁決…理解しやすさのため内容数字を一部直しました。)

個人契約か会社契約か


中小企業社長なら支出の経費化を絶えず考えます。車は社有車で、交際費を使いまわします。

「保険料も経費にできる?」。会社契約にすればできます。

しかしよく損得検討をすべきで、治療費補てん目的なのに医療ガン保険を会社契約(受取人会社)にするとこうなるのです。

ガン保険ではガン診断給付金が100万円とか300万円が一括給付され手術給付金や入院給付金と合わせればすぐ数百万円です。

個人契約なら全額非課税なのに、会社契約にしたばかりに税金のカタマリと化します。

会社契約の個人契約化


この課税問題は保険営業の現場では常識レベルのはずです。

意図して会社契約にするならともかく、スムーズな契約成立を優先しアドバイスしない(又は知識不足でアドバイスできない)保険営業マンもいて、それが理由での会社契約もあります。

会社契約の医療保険やガン保険を個人契約に直せます。


解約返戻金がなければ契約者変更するだけ。ただしその後の保険料負担者は個人になります。

解約返戻金があれば、返戻金増減の動向を検討した上で、返戻金相当額で保険契約を会社から買い取り、契約者変更です。

なお治療費補てん目的でなく、節税目的で年間保険料が数百万円にもなる大型ガン保険があります。これは元々医療費補てんとか給付金受取り等は目的外であり、会社契約で当然です。

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