2015年度税制改正…99万円の絵画美術品




2015年度税制改正4…99万円の絵画美術品なら減価償却できる



2015年2月9日 第1012号

美術品の減価償却の改正で


美術品は減価償却できません。法人税の通達に「書画骨董のように、時の経過によりその価値が減少しない資産は減価償却資産に該当しない」とあります。

しかし「書画骨董に該当するかが明らかでない美術品等でその取得価額が1点20万円(絵画にあっては、号2万円)未満であるものについては、減価償却資産として取り扱う…」。

つまり実務上は20万円まで、1号(はがき大)2万円までなら、減価償却できました(20万円未満でも書画骨董該当なら不可)。

そして資本金1億円以下の中小企業は30万円未満の少額減価償却資産は初年度に全額経費化でき(年総額300万円まで)、事実上20万円未満の美術品は購入初年度に全額経費化できます。

逆に、20万円以上なら減価償却不可です。著名画家でも版画なら100万円未満も多く、新鋭作家デビュー絵画もその位。買って応接室に飾っても、償却はできませんでした。それが昨年12月の通達改正で変わりました。

「取得価額が1点100万円未満であるもの(時の経過によりその価値が減少しないことが明らかなものを除く)は減価償却資産として扱う(法基通7-1-1)」

100万円未満なら減価償却資産となり減価償却できるのです。

つまり30万円未満なら初年度に全額経費化。100万円未満なら定額法か200%定率法(定額法償却率の倍の償却率による定率法償却)で減価償却を行います。

対象は新規購入だけでなく過去から所有の100万円未満の美術品も対象で、2015年以降開始の新年度から償却開始できます。


さて耐用年数は何年でしょうか。耐用年数は資産区分ごとに決まります。美術品はそもそも非減価償却資産なので「絵画」などという区分はありません。

「それぞれの美術品等の構造や材質等に応じて、(各)区分に従って判定」と国税庁は説明します(パブコメ解説2014.10.10)。

償却資産「器具備品…家具家庭用品等」には「室内装飾品」区分があり、これに該当するなら、金属製15年、それ以外8年。

応接室の室内装飾品はその昔80万円で買った絵画。償却不可だったので簿価80万円のままです。それを新年度から耐用年数8年で償却できるのです。

定額法なら年償却費10万円、200%定率法なら初年度20万円。


新規に購入して、将来買値以上で売却(売却時は売却益に課税)できるのなら、財テクを兼ねた節税投資です。目利きができる前提で100万円未満限定ですが、経費化しながら、絵を楽しみながら、値上益の追求です。

なお利用せずに倉庫に置いたままなら減価償却はできません。

絵画と相続税評価


美術品は相続税ではブラックボックスです。

廊下には高価な絵画。税務署調査官はそれに気付かず行ったり来たり。そのまま調査終了…。

また、美術品には贋作問題があり相続税評価額は微妙です。


2013年ロンドンのクリスティーズのオークションで本物でないとして60万円で落札された絵が、2015年NYのサザビーズでは本物とされて6億円で落札されました。クリスティーズとサザビーズの鑑定人でも見解が分かます(CNNニュース2015.2.2.)。

テレビの何々鑑定団を見ていれば、先祖伝来の家宝でも普通は価値もないだろうと相続税申告書では家財一式の内にします。

その相続税の税務調査で「家宝の申告漏れ。修正申告を」となっても、「評価額については税務署としてトヤカク言わないので自分で相応額を決めて下さい」となることも多いようです。


何しろ6億円で買った絵の時価が60万円かもしれないのです。

税務署も自分で決めたくありません。それなり美術鑑定額で申告しますが、指標となる美術年鑑の価額で売れると限りません。

昭和バブル期「買い戻し特約付き絵画」の提案に接しました。

2億円で絵を買います。その相続評価1億円。相続発生で相続税節税。暫くしたら2億円で買い戻し。絵画はニューヨークの画廊で保管と言っていました。

その結末は知りませんが…。


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