不動産M&Aは会社売買




「不動産M&A」--- 会社売買。しかし実は不動産売買。



バードレポート1996年5月13日 第111号

会社の売買のことを「M&A」と呼びます。会社の売買とはその会社の株式を売買することです。株式の売買を業とするのは証券会社です。だから会社の売買は証券会社の仕事と考えられています。

しかし現実はそうとは限りません。多いのは不動産売買を会社売買の形式で行うことです。実態は不動産売買です。だから会社売買は、不動産業の仕事でもあります。このような会社売買を「不動産M&A」と呼びます。

株式会社A工業では創業社長が亡くなり、何人もの相続人に株式が分散してしまい、相続人間のトラブルが続き、土地を売却して会社を清算してお金で個人に配分しようということになりました。

会社所有の土地の時価は5億円です。土地を売却すると法人税等は3億円。会社には2億円しか残りません。残金を株主である相続人に払い戻すと、払戻金に所得税等がかかってきます。払戻金2億円の半分の1億円が税金で相続人の手残りは1億円になってしまいます。5億円で売って手残りがわずか1億円です。

そこで会社売買です。機械や在庫等を整理して、会社の財産を土地だけにします。そしてその会社を5億円で売却します。形式的には会社の売買ですが、その会社の財産は土地だけですので、実態は土地の売買です。



この場合の税金はどうなるでしょうか。会社としては土地売却をしていませんので、土地売却の法人税はかかりません。また株主個人が土地を売ったのでもありません。

会社の売却とは株主がその会社の株式を売却して、売却代金を受け取るということです。株式売却に対する所得税等はたとえ何十億円であっても26%です。株式を5億円で売却すると税金は1億3000万円。株主の手元には3億7000万円が残ります。

会社売却は有利です。たとえ2割引き3割引きをしてでも会社売却は有利なのです。

買収側とすれば、会社を買収後に合併すれば、株式ではなく土地になります。

このような「不動産M&A」はバブル崩壊後に姿を消しました。ところが最近になって活発になっています。

不動産M&Aで一番怖いのは表面化していない借金や債務保証です。債務超過会社などは十分な注意が必要です。






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