ふたつの定期借地権モデル契約書




定期借地権契約---建設省大蔵省ふたつのモデル契約書式



バードレポート 1996年10月7日 第130号

新借地借家法は平成4年8月に施行されました。それから4年が経過して、当初は珍らしかった定期借地権による土地活用も一般化しました。

多くの実績の中から、定期借地契約の内容も、標準化されつつあります。平成7年4月には建設省建設経済局が、モデル契約の書式(定期借地権設定契約書案)を公表しています。

定期借地権による土地活用について、地主さんサイドで大きな問題となるのは税務です。特に定期借地権の設定された土地が物納できるか否かについては大きな問題です。

今般、物納を担当する大蔵省理財局から、「物納財産に係る定期借地契約の取扱いについて」という通達が公表されました。物納のためにクリアすべき条件が明確になってきています。そして、この通達で大蔵省理財局のモデル契約(国有財産有償貸付契約書)が定められました。

困ったことは、建設省モデル契約と大蔵省モデル契約とに差があることです。

たとえば、借地人さんが契約期間の途中で建物の増改築をするときに、建設省モデル契約では地主さんに通知さえすればいいのですが、大蔵省モデル契約では地主さんの承認が必要になっています。

「通知」と「承認」とでは大きな差です。定期借地契約は契約修了時に建物を取り壊して更地返還になる。だから、「通知」でいいじゃないか、という考え方が多いのですが、大蔵省の考えは違いました。

また、借地人さんが転勤等で引っ越すこととなり、建物を他人に貸すことになった場合にも、大蔵省モデル契約では、地主さんの承認が必要になっています。承認を得ずに人に貸すと土地価格の1割の違約金が請求されるという誠に厳しい内容です。

建設省モデル契約での定期借地権の設定された土地は物納ができるのでしょうか?

定借の物納実績はほとんどなく答えは不明です。しかし、物納がダメとなれば、これまでに定期借地権での土地活用を行った地主さんの土地のほとんどがそのままでは「物納不可」となり、契約書の改訂をしないといけないでしょう。

さて、これからの定期借地権契約はどうなるでしょうか。

あるべき姿は、定期借地権の推進を考えた建設省モデル契約でしょう。しかし、物納前提の地主さんは大蔵省モデル契約を望むでしょう。

結果として、大蔵省モデル契約が定借の実務に影響を与えることになりそうです。

建設省モデル契約書大蔵省モデル契約書
契約開始時の一時金の授受は?土地価格の2割程度の無利息保証金。(モデル契約では特約扱いだが、実務では一般慣行)保証金はダメ。返還不要の権利金なら問題は生じない。
契約不履行の違約金は?定めなし土地価格の1割
建物の増改築する場合は?地主さんへの通知が必要地主さんの承認が必要
建物を人に貸す場合は?定めなし地主さんの承認が必要
地代の設定は?物価スライド相場地代・3年毎に改訂



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