固定資産税路線価公開




新任固定資産税課長さんは運が悪い--自治体の路線価公開



バードレポート1997年3月17日 第152号

 固定資産税課税台帳の縦覧(じゅうらん…閲覧のこと)が始まります(4月1日から21日の自治体が多いようです)。

新評価額は3年ぶり。土地の評価額を確認して、納得できなければ評価額について「審査申出」ができるチャンスです。そして固定資産税の路線価も公開されます。相続税の路線価は一般公開されていますが、固定資産税にも路線価があり非公開でした。それが今年になり初めて公開されます。

自治体により路線価図の形式は違いますが、相続税のものと同様に地図の道路に価格を記入したものが多いようです。路線価公開は縦覧期間終了後というのが自治省指導のようですが、各自治体の判断で前倒し公開もされるようです。東京都では縦覧時において自己所有土地部分の路線価図については開示するようです。

評価額は適正か?

固定資産税評価額は公示価格(今回は幾分の時点修正後)の7割水準です。この7割がいいか悪いかの議論もありますが、それを前提にしてでの、固定資産税評価額の問題点は2点です。(1)路線価は正しいか。(2)個別評価は正しいか。

まず、その路線価は適正か。例えば、道路の途中から用途地域や容積率が変わっていれば、そこから地価は違うはず。ところがそれを勘案しないままで、同じ路線価が付されていればそれは問題です。

次に、個別評価。その接する道路の路線価が適正としても、個別土地の評価額が適正とは限りません。並んだ土地でも、間口1mで奥行長大の土地と、間口10mの整形の土地とならば当然に地価は異なります。間口2m未満ならば法律上建築不可です。間口1mの土地は相応の評価減がなければおかしいのです。

これまでの固定資産税評価額は自分の所有土地の評価額しか知ることができませんでした。そのため隣地近隣との比較ができずに、その評価額が適正なのかどうかの検討ができませんでした。それが今年からは可能になります。

まず路線価を見て、その道路沿いの土地の評価額の水準が正しいか否か判断できます。その上で、その土地の1平方メートルあたりの固定資産税評価額と路線価とを比べれば、その土地の地形奥行などの個別事情がどのくらい勘案されているかがわかります。間口が1mなのに、路線価からの減額がなければ、それはおかしいのです。

課長は戦々恐々

相続税と固定資産税との大きな違いは、申告納税と賦課課税との違いです。相続税なら自ら申告し納税しますから路線価が高過ぎると思えば、路線価を使わずに鑑定評価等による申告でも認められます。ところが固定資産税は自治体が評価を定めて納付書を一方的に送りつけてきます。

津々浦々すべての土地を間違いなく適正に評価するというのは、自治体にとっても至難の技です。各地の固定資産税課長さんは戦々恐々。どのくらいの人が縦覧するか、どれだけの審査申出が出るか。

大都市の自治体では審査申出ラッシュ(全国で2万件)を前回平成6年に経験していますが、初体験の自治体も多いようです。4月人事異動で着任の新任固定資産税課長さんや税務部長さんは、誠に運の悪い時に着任してしまったようです。

路線価の作成者

固定資産税評価額の路線価は各自治体が責任を持って作成するのですが、実際には日本に数社しかない大手航空測量会社の作成によるものが多く、大きなビジネスになっています。また一部では不動産鑑定士さんも作成しています。

これらの会社やたずさわった鑑定士さんも戦々恐々です。

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